どうも、あおりんごです。
2024年3月19日、日本銀行が発表した金融政策決定会合にて日銀のETF買い入れ終了の合図が鳴り響きました。
これはまさに歴史的です。
そこで今回は日銀ETF株式買い入れ終了について解説していきます。
- 日銀によるETF買い入れ終了
- 過去14年間で35兆円ほどETFを買い入れた
- 日本株式で一番儲けたのは日銀
金融政策の転換点!日銀ETF買い入れ終了
まず日本銀行ETF買い入れとは
正式名称は、指数連動型上場投資信託受益権等買入。
主に日経225、TOPIX、JPX日経400に連動するように運用されるものの買い付けを行う。
日銀によるETF等買い入れは日銀が存在するそもそもの目的である日本の「金融システムの安定化」にしたがって行われるオペレーション(公開市場操作)のひとつ。
買い入れの仕組などは詳しくはこちらの記事をご覧ください。
2024年3月19日の金融政策決定会合で日銀ETF買い入れ終了を発表
日本行銀は2024年3月19日、金融政策決定会合にてインフレが伴ってきていることから金融政策を方向転換。
植田現総裁は今まで黒田元総裁が行ってきたマイナス金利政策やETF新規買い入れなどの大規模金融緩和の解除、終了を決定しました。
過去にたくさんのETF買い入れを行ってきた日銀
日銀は過去にたくさんのETF買い入れを行ってきました。
2010年から2022年までの合計で35兆円ものETFを買いつけ、日本の株式市場を下支えしてきました。
ETF買い入れはアベノミクスの「3本の矢」のひとつでもあった大胆な金融政策によるもので、日本銀行の存在意義である「国家金融の安定化」のもと日本銀行が買い支えることができました。
とくに日銀の黒田元総裁が金融政策を進めるために2013年以降行った黒田バズーカ政策では顕著に現れています。
TOPIXと日銀ETF買い入れ推移を時系列でプロット
では日本銀行はどのようなタイミングでETFを買い付けてきたのでしょうか。
グラフ2.は2012年1月から2024年3月までのTOPIXと日銀のETF買い入れ金額(日足)を示しています。
日本金融を崩壊させないために大きく株価が下がっている時に、集中的に株価を下支えるために買い入れしていることがわかります。
また、グラフ上に大きく飛び出たプロットがあります。
これはコロナ禍がはじまった世の中の先行き不安が一番どん底を迎えた2020年3月19日から3月30日にかけて日本銀行が日本株式市場を買い支えた時期です。
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民主党政権から第二次安倍政権に変わった2012年末以降はじまってからアベノミクスと黒田バズーカによって日本の株価は買い支えられ、押し上げてきました。
コロナ禍も経験したアベノミクス + 黒田バズーカを必死でやっていた2013年から2020年の時期は暗闇だった日本経済や株式市場にやっと明るい光が差した時期でもありました。
今となっては過去最高値を超えてきて、株価が上がって当然の雰囲気は漂っていますが、この土台や基盤を作ったのは紛れもなくアベノミクス + 黒田バズーカのおかげと言えるでしょう。
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実は過去15年で一番儲けたのは日本銀行
見てきたグラフをご覧いただくと、一番どん底で買い支え、上昇トレンドを自ら作り上げていった日本銀行が一番儲けた組織と言っていいでしょう。
ちなみに儲けたお金はシニョリッジにより日本政府へ還元されます。
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まとめ
- 日銀によるETF買い入れ終了
- 過去14年間で35兆円ほどETFを買い入れた
- 日本株式で一番儲けたのは日銀