2-1. 日本銀行とその役割

【わかりやすく図解】買いオペと売りオペとは?日銀が国債を操作する仕組みを説明

買いオペ売りオペのしくみ.

どうも、あおりんごです。

あなたは日本銀行の買いオペレーション売りオペレーションを知っていますか?

今回は、日本銀行の買いオペと売りオペについて解説します。

この記事のポイント3つ

  1. 日銀の買いオペ/売りオペは公開市場操作のひとつ
  2. 日銀の買いオペにより世の中のお金の量が増加、売りオペによりそのお金の量は減少
  3. 現状は日銀当座預金のお金の量が増加しているが、世の中のお金の量は増加していない

日本銀行のオペレーションとは

日銀のオペとは、公開市場操作のこと

まずはじめに、買いオペ・売りオペの「オペ」とは、日銀のオペレーションのことを言います。

ではどんな”オペレーション”なのか、それは次のとおりです。

日本銀行のオペレーション

日銀の買いオペ、売りオペは通貨の流通量を調節する公開市場操作のひとつ

  • 買いオペ:日銀が債券などを市場から買うこと
  • 売りオペ:日銀が債券などを市場へ売ること

※オペ:オペレーションの略

つまり、日銀は国債を買いオペや売りオペすることによって、世の中にあるお金の量をコントロールしているということになります。

ちなみに、公開市場操作は他にも

  • ETF買入
  • 条件付き国債買入

などがあります。

日本銀行の買いオペレーションとその図解

買いオペレーション(買いオペ)とは

買いオペは、以下のとおりです。

日本銀行の買いオペとは

中央銀行(日本では日銀)が、民間銀行(都銀や地銀)などの金融機関がもつ国債(発行元:政府)やその他CP、手形などの有価証券を買い取ること

まずは、政府が国債を金融機関に発行するまでを図解

まず図1.のように、政府、日本銀行、民間銀行の3つの貸借対照表(BS)を並べます。

  1. 政府
  2. 日本銀行
  3. 民間銀行
図1. 買いオペ売りオペのしくみ
図1. 買いオペ売りオペのしくみ

ちなみに、あまり知られていませんが日本政府と日本銀行の関係性は、企業で言う親子関係となります。

それは、日本銀行が発行するいわゆる株式を、日本政府が55%所有しているからです。

 

まず最初に、政府が国債を発行します。

図2. 買いオペ売りオペのしくみ
図2. 買いオペ売りオペのしくみ

実は国債は、日本の税収の双璧として予算として計上されています。

 

 

次に、民間銀行などの金融機関が政府から発行された国債を購入します。

図3. 買いオペ売りオペのしくみ
図3. 買いオペ売りオペのしくみ

金融機関が政府から発行された国債を買う理由は、現金として資産を持つよりも国債という有価証券を持つほうが利子が発生するからです。

 

そして、市場に解き放たれた国債は、民間銀行の資産として保有している状態になります。

図4. 買いオペ売りオペのしくみ
図4. 買いオペ売りオペのしくみ

図4. の状態になると、世の中の通貨量を示すマネーストック統計の増加にもつながります。

日本銀行の買いオペの仕組みとは

買いオペとは、日銀が市場にある国債を買い取って、引き受けることでした。

そこで、日本銀行が金融機関が保有する国債を買い取ります。

図5. 買いオペ売りオペのしくみ
図5. 買いオペ売りオペのしくみ

図5. のように日銀が金融機関の国債を買い取ることによって、日銀の資産として保有します。

支払うお金は、準備預金制度の理由から民間銀行が必ず日銀に開いている日銀当座預金に入金されます。

図6. 買いオペ売りオペのしくみ
図6. 買いオペ売りオペのしくみ

そして、図7.のように日銀が国債を引き受ける際に、その代金として発行銀行券(ぼくたちが普段使っている紙幣、つまりお金)が日銀当座預金に入金されます。

図7. 買いオペ売りオペのしくみ
図7. 買いオペ売りオペのしくみ

このお金の動きが瞬間的に行われます(図8.)。

図8. 買いオペ売りオペのしくみ
図8. 買いオペ売りオペのしくみ

このときお金は市場(ここでは民間銀行)に流れていきます

図9. 買いオペ売りオペのしくみ
図9. 買いオペ売りオペのしくみ

国債の代金が日銀当座預金に入金されれば、マネタリーベースが増加します。

この国債(広い意味で有価証券)の流れのことが、日銀が行う買いオペのスキームです。

日銀が買いオペすることを金融緩和という

このように日銀が買いオペによって国債を買い取ることによって市場にお金が流れることを、別の言い方で金融緩和と言います。

金融緩和

金融緩和:日銀が市場にある国債を買い取ることで、お金が日銀から市場に流れ、供給されること

図10. 買いオペ売りオペのしくみ
図10. 買いオペ売りオペのしくみ

日本銀行の売りオペレーションとその図解

売りオペレーション(売りオペ)とは

一方で、売りオペは買いオペの反対にあたります。

日本銀行の売りオペレーション

中央銀行が、民間銀行などの金融機関へ国債などの有価証券を売ること

日本銀行の売りオペの仕組みとは

ここから売りオペに仕組みについて図解していきます。

図11. のように、国債は日銀が保有している状態です。

図11. 買いオペ売りオペのしくみ
図11. 買いオペ売りオペのしくみ

ここで図12. のように日銀が国債を民間銀行に売却します。

図12. 買いオペ売りオペのしくみ
図12. 買いオペ売りオペのしくみ

民間銀行が日銀から買った国債の代金を日銀に支払います。

民銀は国債を資産として保有します。

図13. 買いオペ売りオペのしくみ
図13. 買いオペ売りオペのしくみ

このとき買いオペによる金融緩和で世の中に出回っていたお金が吸収されていきます。

図14. 買いオペ売りオペのしくみ
図14. 買いオペ売りオペのしくみ
図15. 買いオペ売りオペのしくみ
図15. 買いオペ売りオペのしくみ

図14. で世の中のお金が日銀によって吸収され 図15.で落ち着きます。

以上が売りオペのスキームでした。

日銀が売りオペすることを金融収縮という

買いオペによる金融緩和とは反対に、日銀が民銀に国債を売ることによって市場からお金が吸収されることを、別の言い方で金融収縮と言います。

金融収縮

金融収縮:日銀が市場に国債を売ることで、お金が市場から引き上げられ、吸収されること

図16. 買いオペ売りオペのしくみ
図16. 買いオペ売りオペのしくみ

世の中のお金は増えているのか

今まで買いオペすることによって世の中のお金が増えるとお伝えしました。

では、ここで本当に世の中のお金が増えているのでしょうか

結論から言うと、ぼくたちの社会のお金の量は増えていないです。

つまり、マネタリーベースは増加していますが、マネーストックは増加していないということです。

マネタリーベースとマネーストックについては以下で解説していますのでご覧ください。

マネタリーベースとマネーストック2
マネタリーベースとマネーストック統計のたった1つの違いをわかりやすく図解どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。   あなたは、マネタリーベースとマネーストックの2つがどう違うのか、知っていますか...

まとめ

今回は日本銀行の買いオペ・売りオペに関してご紹介しました。

この記事のポイント3つ

  1. 日銀の買いオペ/売りオペは公開市場操作のひとつ
  2. 買いオペにより世の中のお金の量が増加、売りオペによりそのお金の量が減少
  3. 現状はマネタリーベースは増加しているが、マネーストック統計は増加していない

あおりんご