1-1. 日本の経済

【95%の国民が知らない】日本政府が発行している国債とは?その仕組みをわかりやすく図解

国債の発行額推移

どうも、あおりんごです。

みなさん、日本政府が発行している国債についてしっかりと理解されていますでしょうか。

ニュースなんかでよく「国債は借金だ!!!」聞くことあります。

借金、というよりも負債であることは間違いありません

しかしながら、負債でもあり資産でもあります

そこで今回はむずかしい金融ニュースを理解するために、国債について理解を深めていこうと思います。

この記事のポイント3つ

  1. 国債は政府が発行する負債
  2. 国債は円を発行するために必要な原資
  3. 国債の利回りは0.03%

国債は日本銀行のことがよく出てきます。

日本銀行の役割と仕組みについて理解を深めたい方は以下の記事を先に読んでいただくことをオススメします。

日本銀行の役割
【2020年 決定版】日本銀行の役割と世の中に流れるお金の関係性とは?わかりやすく図解 どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。 あなたは日本の中央銀行である日本銀行の役割をどれだけ理解していますか? どうし...

日本政府が発行する国債

日本政府が発行する国債とは

国債とは、政府が発行する元本が保証された債務(負債)のことで、別名は公債といいます。

そんな国債には以下のような性質があります。

国債の性質

  • 無リスク資産
  • 利子あり

国債は 無リスク資産 です。

したがって、元本が戻ってくる日の償還期限を迎えれば、必ず元本が戻ってきます。

さらに元本に加えて利子も必ずもらえます

ちなみに国債は、企業で言えば社債に当たります。

誰も知らない国債の唯一の仕組み

国債は「日本の借金だ!」と言われています。

確かに国債は負債ではありますが、借金という表現は誤りがあります。

国債が借金という表現が誤りな1つの理由

国債は通貨(日本円)を発行するための原資

日本でいえば通貨は “円” です。

つまり、円を発行するための原資となるのが国債となっています。

国債の最大の買い手は日本銀行で、日本銀行は日本で唯一与えられた特権を持っています。

それは通貨を発行する権利です。

つまり、日本政府が発行する国債を資産として買って市場に資金を流すために、日銀は多くのお金を刷ります

これが可能なのは、日本政府と日本銀行は企業でいう親子関係にあたるからです。

この関係性については以下の記事で解説していますので合わせてご覧下さい。

日本政府の貸借対照表
【誰も知らない経済と金融】日本政府と日本銀行の貸借対照表からみるお金の動きとその仕組とはどうも、あおりんごです。   2019年10月に日本政府は消費税の増税を行いましたが、ぼくは正直「本当に消費増税はする必要があるのか??...

「誰かの負債は誰かの資産」です。

これらのことから、日本政府が負債として発行する国債を最後に日本銀行が資産として買い取るため、その負債と資産は相殺されます。

したがって、確かに日本政府が発行する国債は負債(借金)ではありますが、日本で円を発行できる唯一の機関である日本銀行が資産として国債を買取るために円を発行するので負債は負債でなくなります

これを応用した理論が世間を賑わせたMMTです。

MMTに関しては以下の記事で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。

図11. MMTの解説
【わかりやすく図解】MMT(現代貨幣理論)の誰も知らない仕組みと驚異的な力とは どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。 2019年の春先に話題になっていたMMT(現代貨幣理論)はご存知でしょうか。 ...

これらが、99%の人が知らない国債の仕組みです。

国債の推移

国債の発行額推移

政府は国債の発行額を増やしています。

その推移は以下のグラフで確認できます。

国債の発行額推移
グラフ1. 国債の発行額推移

グラフ1.は財務省が公表している日本政府の財務諸表の国債(公債)項目を、2009年から2018年までのヒストリカルにグラフ化したものです。

2009年から2018年まで316兆円(+46.4%)増加していることがわかります。

そして2018年では997兆円まで発行されています。

国債の増加額推移

次に国債の増加額、つまり年々どれくらい増加しているのかをグラフ化したものが、次の図2. となります。

国債の増加額推移
グラフ2. 国債の増加額推移

グラフ2. からわかるように、2009年から2010年の増加額が39兆円であるのに対し、2017年から2018年の増加額は23兆円であることがわかります。

減少している要因といたしましては、政府が掲げている財政健全化計画にあると言われています。

国債の買い手はだれ?

では、次に発行された国債はどの機関が買っているのか、気になりますよね。

国債の買い手は、基本的には民間銀行や保険会社などの日本の金融機関です。

国債のしくみ1
図1. 国債のしくみ

なぜ、民間銀行が日本政府が発行する国債を買う(買いたがる)のでしょうか。

それは上で書いたような性質があるため現金よりお得だからです。

国債のしくみ2
図2. 国債のしくみ

現金で資産保有しておくよりも、国債を資産として保有しておく方が政府から少なからず利子の収入を得られるからです。

【驚愕】一般人が知らない現金という「投資先」の事実とはでもお伝えしましたが、現金でおいておくということは「現金」という資産に投資するという意味を持ちます。

金融機関に預けると多少なりとも利子は発生しますが、せいぜい0.01%です。

1986年から2020年までのそれぞれの資産利回り
【配当は現金の242倍】株や国債、現金の資産利回りとは?比較してわかりやすくグラフ化どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。 ある人が言いました。 「お金で愛は買えないが、お金は愛を潤わすことができる」 彼...

 

もちろん金融機関だけでなく、国債はぼくたち一般人などの個人でも購入可能です。

国債の利回り推移

それでは国債の利回りは一体どれくらいなのでしょうか。

次のグラフ3.をご覧ください。

国債の利回り推移
グラフ3. 国債の利回り推移

グラフ3. からわかるように、現在の10年保有での利回りは0.03%現金の3倍となっています。

1番利回りのよかった時期は1990年9月の8.11%となっています。

このことから金融機関は現金よりも国債を保有しておくほうが有利であることがわかります。

民間銀行が国債を買うしくみ

次に民間銀行が国債を買うしくみついて図で説明していきますが、今回は図3.のように貸借対照表(BS)を使っていきます。

貸借対照表(BS)
図3. 貸借対照表(BS)

この貸借対照表のしくみは政府であれ、民間銀行であれ、企業であれ、個人の家計であれ全く同じ動きをします。

以下の記事が個人型財務諸表の考え方ですので、合わせてご覧下さい。

個人型財務諸表3
【人生豊かに】誰も教えてくれないお金を増やす個人型財務諸表のたった1つの仕組みどうも、あおりんごです。   20代、30代のみなさん、いきなりですが「将来は人生をゆたかにすごしたい!」と考えていませんか? なかなか...

 

さらに図4のように2つのBSを並べます。

  1. 政府
  2. 民間銀行
国債のしくみ4
図4. 国債のしくみ

それでは準備が整いましたので、国債の動きを見ていきましょう。

国債のしくみ5
図5. 国債のしくみ

図5.のように、政府が国債を発行します。

そしてそれを民間銀行が購入します。

国債のしくみ6
図6. 国債のしくみ

図6のように、政府が発行した国債が民間銀行に移りました。

購入した国債の代金の支払いは日銀当座預金に振り込まれます。

当座預金残高の構造
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国債のしくみ7
図7. 国債のしくみ

図7. のように、国債を資産として保有している状態は利子が生まれ、さらに償還期限を迎えれば必ず元本が戻ってきます。

国債による金融政策やその他の動き

政府が国債を発行し、金融機関や個人に行き渡れば市場のマネーストックが増えることになります。

さらに民間銀行が持つ国債を日本銀行が買い取ればそれは買いオペという金融緩和になり、マネタリーベースが増えます。

日本は2012年から始まった黒田バズーカによって急激にマネタリーベースが増加しています。

 

マネタリーベースとマネーストックの違いに関しては以下の記事で解説しています。

マネタリーベースとマネーストック
【データあり】マネタリーベースとマネーストック統計の違いと関係性とはどうも、あおりんご(@aoringo2016)です。   あなたはマネタリーベースとマネーストックがどういう内容のことか理解していますか...

まとめ

今回は、誰も知らない国債についてご紹介しました。

この記事のポイント3つ

  1. 国債は政府が発行する負債
  2. 国債は円を発行するために必要な原資
  3. 国債の利回りは0.03%

特に、国債は日本円を発行するための必要な原資であることは99%の人が知らない事実だと思います。

今後、ただの借金としてしか見ていなかった国債の捉え方が変わるのではないでしょうか。

あおりんご