どうも、あおりんごです。
2012年末に民主党政権から安倍政権に変わったと同時に、黒田氏が日本銀行(日銀、BOJ)の総裁に招聘され、彼が金融緩和政策を行い始めてから約6年ほど経ちました。
その黒田総裁が進めてきた金融緩和を総称して黒田バズーカと言われています。
そのいくつかの金融緩和政策のなかで日銀は「ETF買い入れ」も行ってきました。
ETF買い入れとは、日銀が日経平均やTOPIXなどのインデックスを買入れることです。
つまり、今の日経平均やTOPIXの株価を買い支えているのは日銀であるとも言えます。
今回は、ニュースでもよく言っている「日銀ETF買い入れ」について理解するために、詳しく解説していきます。
- 日本銀行はETFを買っている
- 日本銀行がETFを買うには条件がある
- 2013年からの黒田バズーカにより買入額は2倍に増加
日銀のETF買入れとその仕組みとは?わかりやすく図解
日銀による指数連動型上場投資信託受益権等買入とは
「日銀によるETF買い入れ」の正式名称は、指数連動型上場投資信託受益権等買入(以下、日銀によるETF等買い入れ)といいます。
日銀によるETF等買い入れは、日銀が買いオペや売りオペを行うように、日銀が存在するそもそもの目的である日本の「金融システムの安定化」にしたがって行われるオペレーション(公開市場操作)のひとつです。
<関連>日本銀行の買いオペと売りオペをわかりやすく図解します。
日銀ETF等買い入れの条件
日銀が出す基本要領にもありますが、指数連動型上場投資信託受益権等買入を行うときは以下のように決められています。
金融調節の円滑化を図る目的から、以下の要件を満たす投資信託の買い入れが可能です。
- 指数連動型上場投資信託受益権(ETF)
⇒日経225、TOPIX、JPX日経400に連動するように運用されるもの
- 不動産投資法人投資口(REIT)
⇒ある投資口を発行する投資法人の債務が「適格担保取扱基本要領」に定める適格担保基準に満たすものであること。
⇒金融商品取引所で売買の成立した日数が年間200日以上であり、年間売買の累計額が200億円以上
これらのいずれかしか日銀は買い入れしないんですね。
今回は日銀のETF買い入れについてフォーカスしてお伝えします。
日銀ETF買い入れの仕組み
日銀がETFなどを買い入れる方法は以下のとおりとなります。
- 日銀が信託銀行にお金を預け、ETF等を買い入れてもらう。
- 信託銀行は、日銀当座預金を開いており、信用力が十分であると認められ先であり、日銀が選定した銀行であること
- ETF等買い入れは、市場の状況に応じて信託銀行に買い入れさせる
- 買い入れ価格は信託銀行が取引する価格
となっています。
つまり、日銀が直接市場に介入して買いに行くわけではなく、一旦信託銀行にまかせて買い入れていることになるんですね。
<関連>マイナス金利も関係する日銀当座預金とは?この仕組みをわかりやすく
日銀ETF買い入れ額の限度
日銀による買い入れの限度額は以下のとおりです。
- ETF買い入れ上限:日銀が決めた金額
- REIT買い入れ上限:銘柄発行投資口の総額10%以内であり、日銀が決めた金額
ということです。
つまり、日銀が決めた金額ということですね。
【重要】日銀が買い入れたETF等の処分
日銀が買い入れたETFなどを処分(売却)する場合には、以下のことが定められています。
- 買い入れたETF等に関し、単元未満が生じた場合に単元以下を売却
- 該当するREITの銘柄別保有数が総額の10%を超えた場合
- 監理銘柄または整理銘柄となった場合
- TOB(公開買付)に応じる場合
- 発行元の自己投資口取得に応じる場合
なお、1. 以外の売却では以下のことを考慮される
- 日銀の損失発生を極力回避すること
- 市場に撹乱的な影響を与えることを回避すること
となっています。
売るときは損失してはいけないことが定めれらているんですね。
したがって売るときの条件を見ていると、日本銀行は基本的には売らない方針のようにも考えられます。
日銀によるETF等買い入れの推移データ
日銀によるETF等買い入れの推移は、こちらの記事をご覧ください。
日銀以外に、誰が日本株を買っているの?
日銀以外に、日本株を買っているプレイヤーを以下の記事で解説していますので合わせてご覧下さい。
日銀の前にそもそもETFとは、、
そもそもETF(Exchange Traded Fund)とは以下のとおりです。
日経平均、TOPIX、ダウ平均やS&Pなどの外国の株価指数などの動きに連動するように運用されている投資信託の一種のこと。
金融商品取引所に上場しているので、株式と同じように売買できる金融商品である。
といいます。
日銀はこれを買っているということになります。
まとめ
今回は日銀による指数連動型上場投資信託受益権等買入についてご紹介しました。
- 日本銀行はETFを買っている
- 日本銀行がETFを買うには条件がある
- 2013年からの黒田バズーカにより買入額は2倍に増加
あおりんご