どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。
2021年8月に、アメリカの中央銀行にあたる連邦準備理事会(FRB)の理事長であるパウエル議長が、テーパリングについて示唆しました。
金融市場にとても大きな影響を与えるテーパリングについて、あなたは知っていますか?
今回は、知らないあなたにでもわかりやすくテーパリングについてご紹介します。
- テーパリングとは、金融緩和の縮小という意味
- 理論上、株式市場は一時的に下落する
- 過去では、株価は長期的に上昇トレンド
株価にも影響するテーパリングとは
テーパリング(Tapering)とは
テーパリングとは、中央銀行が大規模な金融緩和を行ったあと、そこから抜け出すための出口戦略のひとつのこと。
中郷銀行がたくさん買い入れている資産の額を徐々に減らしていく過程のことで「段階的縮小」ともいう。
「Taper」は日本語で「先が細くなる」や「徐々に減らしていく」といった意味。
2008年のリーマンショックといった金融危機や、2020年からのコロナショックによる経済危機のとき、中央銀行がお金の流れを活性化させることで、そのショックを和らげるために金融緩和政策をします。
一方で、景気不況から立ち直った状態で、いつまでも金融緩和政策を打ち出していると、一国の経済はインフレしすぎてしまいます
テーパリングは、インフレしすぎないための金融緩和政策の出口戦略ということを指します。
金融緩和政策は、主に国債買い入れ(買いオペ)やETF買いによって行われます。
金融緩和については、次の関連記事で解説しています!
テーパリングによる金融市場や株価への影響はどうなる?
理論上、株価は下落
結論からいうと、テーパリングによる株価への影響は、理論上、一時的な下落となります。
ロジックは以下のとおりです。
- テーパリング開始
- 国債金利が上昇
- 割引現在価値が低下
- 現在の株価が高くなる
- 投資家が株を売却し始め、全体の株価が下落
過去のテーパリングはどうだった?2013年のバーナンキショックを振り返る
直近では、2014年1月〜2014年10月末までにアメリカでテーパリングしました。
これは、リーマンショックを受けて2012年に大規模な金融緩和政策を行ったFRBが、経済回復や雇用環境改善を受けて金融緩和を縮小させていきました。
当時のFRBトップだったベン・バーナンキ議長は、2013年5月にテーパリングを発表を受けて株式市場は騒然となりました。
図2.は、2013年4月から2013年7月末までの米ダウ平均です。
こちらからもわかるように、2013年5月は堅調に株価が上がっていましたが、バーナンキ議長のテーパリング発表を受けてダウ平均が下落しました。
一方で、その後の7月以降は大きく反発しています。
次は、テーパリング期間中の株価を見ていきましょう。
テーパリングがはじまった当初は、バーナンキショックと同様に再び株価は大きく下落しましたが、その後は反発して堅調に株価が上昇していることがわかります。
2014年10月の下落は「テーパリングが終わる」、つまり金融緩和が停止されることから受けた不安により売られた結果と言えるでしょう。
2021年8月のFRBテーパリング示唆は、株価にとって好材料?テーパリング開始時期が年内
2021年8月、現在のFRBトップであるパウエル議長が、ジャクソンホール会議でテーパリングを示唆したが、今回は株価が上昇しそうだという予測がされています。
なぜかというと、コロナショックで大ダメージを受けた経済が復調してきているからテーパリングは好材料となる、と見られています。
ちなみに、テーパリングの開始は年内11月から12月と考えられています。
まとめ
今回は、知らないあなたにでもわかりやすくテーパリングについてご紹介しました。
- テーパリングとは、金融緩和の縮小という意味
- 理論上、株式市場は一時的に下落する
- 過去では、株価は長期的に上昇トレンド
あおりんご