どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。
あなたは通貨発行益(シニョリッジ)ということばを知っていますか?
その名前の通り、通貨を発行すると利益になるということです。
日本で通貨を発行できるのは日本銀行のみです。
つまり、日本銀行が通過を発行すれば利益になるということです。
そしてその利益の行く先は国債を発行する政府となります。
そこで今回はこの通貨発行益と仕組みについてご紹介します。
- 日本銀行が国債を買うことで通貨が生まれる
- 国債を資産として持つとの利子が生まれる
- この利子が通貨発行益となる
誰も知らない通貨発行益(シニョリッジ)とは
通貨発行益(シニョリッジ)とは
通貨発行益(シニョリッジ)とは以下のとおりです。
通貨発行益とは、銀行券の発行と引き換えに、日本銀行が持っている国債、貸出金などから発生する利息収入のこと。
フランスの封建領主、シニョールが様々な特権の中で特に重要視していたものが通貨発行益であったことに由来していることからシニョリッジと言われている。
つまり、日本銀行が持っている資産から得られるインカムゲインということです。
【わかりやすく解説】インカムゲインとみんながもらっているその意味とは
個人で置き換えて考えてみると、株や債券などからの配当金と言えます。
通貨発行益の仕組み
日本銀行は、世の中に通貨を流したり逆に吸収したりして、経済の成長や物価の安定を図る役割を担っています。
【わかりやすく図解】日本銀行の役割と世の中に流れるお金の関係性とは
さらに、日本政府と日本銀行は以下の記事でも解説しているとおり、企業で言う親子関係で成り立っています。
一方で、日本銀行は日本で唯一通貨を発行する力をもった組織となっています。
そして日本銀行券という通貨(つまり、円)を発行し、政府がもつ国債を買いオペなどにより資産として買うことで世の中にお金が流れていきます。
- 負債側:日本銀行券(無利子の負債)
- 資産側:国債、貸出金等(有利子の資産)
となっています。
日本銀行券はぼくたちが持っている紙幣や貨幣のことで、日本銀行券は日本の国債を担保としています。
ここで、日本政府が発行していて利子がもらえる国債を日本銀行が利子なしの日本銀行券を発行して国債を買うことで利ざやが発生します。
この差額が日本銀行にとって利子収入となります。
したがいまして、この利子収入が日本銀行にとっての通貨発行益となります。
通貨発行益が政府に収められる国庫納付金とは
日本銀行は、企業の損益計算書でいう売上項目となる通貨発行益から運営するための経費が差し引かれて、日本銀行としての最終利益が出ます。
通貨発行益から出た最終利益は国庫納付金といいます。
国庫納付金とは以下のとおりです。
通貨発行益から得られた日本銀行の最終利益のことで、政府に納めるお金のこと。
政府側は税外収入となる。
日本銀行の最終利益は企業でいうと利益剰余金にあたりますが、この最終利益は日本銀行内で積み上がっていくものではなく政府に納めるお金となります。
このことを国庫納付金といいます。
国庫納付金は政府にとっては税外収入
この国庫納付金は政府に納めるお金でした。
政府側からすれば税外収入となり、企業でいうと売上になります。
コロナショックによる補正予算の記事でも少し説明しましたが、日本の収入源は税金以外に税外収入があります。
これらの収入源から国債の利子は支払われます。
つまりこれらのことから、政府が発行する国債を日本銀行が買い取ることで発生する利ざやは、政府と日本銀行のなかでまわって循環するということです。
まとめ
今回はこの通貨発行益とその仕組みについてご紹介しました。
- 日本銀行が国債を買うことで通貨が生まれる
- 国債を資産として持つとの利子が生まれる
- この利子が通貨発行益となる
日本政府と日本銀行がもっと日本経済に貢献してくれることを祈っています。
あおりんご