1. 経済

8年間のアベノミクス終了!!安倍政権による大胆な金融政策を振り返る

アベノミクスの3本の矢

どうも、あおりんごです。

 

2020年8月28日(金)のお昼過ぎ、安倍総理が辞意表明されました。

潰瘍性大腸炎という病気を抱えられながら約8年間に渡って「日本の首相」という職務を全うされておられましたが、持病の悪化によりこれから継続して日本のトップの立場を続けることができないというご判断のもと、辞意を表明されました。

 

まずは安倍首相に「お疲れ様でした」というお言葉をお伝えしたいです。

 

さて、そんな安倍首相ですが、民主党政権から自民党に変わったのはぼくが大学時代でした。

当時は「3本の矢」が放たれ、アベノミクスがはじまりました。

今回の記事では、特にこのアベノミクスでも根幹を担った金融政策について注目し、この8年間のアベノミクスを振り返っていこうと思います。

この記事のポイント3つ

  • アベノミクスの大きな柱は金融政策だった
  • その結果、恩恵を受けたのは投資家だった
  • 今後はどうなるかわからない

終了したアベノミクスを金融政策で振り返る

そもそもアベノミクスの「3本の矢」とは

アベノミクスの3本の矢
図1. アベノミクスの3本の矢

2012年12月に、民主党から自民党に変わり、安倍政権が発足しました。

その政策として、日本経済のデフレ脱却と富の拡大を目的としたアベノミクス「3本の矢」が放たれました。

その3つとは

  1. 大胆な金融政策
  2. 機動的な財政政策
  3. 民間投資を喚起する成長戦略

でした。

これらによって、大きく株価は上昇しました。

今回は、その中でもアベノミクスの基盤となった「大胆な金融政策」について振り返りたいと思います。

アベノミクスの大きな柱:大胆な金融政策

安倍政権はデフレ脱却のために大胆な金融政策を打ち出しました。

これはアベノミクスの中でも大きな柱でありました。

それが異次元金融緩和でした。

この異次元金融緩和は、2013年1月に、日本政府と日本銀行の総裁として任命された黒田総裁と共同で行われてきました。

【関連】「銀行の銀行」である日本銀行の役割とは?10の項目をわかりやすく解説

黒田総裁は、いわゆる黒田バズーカによって、「消費者物価指数2%目標」を掲げてデフレ脱却を目指しました。

3発の黒田バズーカ
【いつから】金融政策に影響を及ぼす日本銀行から発射した黒田バズーカとはどうも、あおりんごです。 巷ではよく黒田総裁による「マイナス金利の深堀りはまだなかのか」や「次の金融緩和政策」といった内容のニュースが...

今までにない異次元金融緩和は、主に日本銀行による

で行われてきました。

アベノミクス主導のもと行われた金融政策は、これらの結果、債券市場での国債買入によりマネタリーベースが約5倍、株式市場でのETF買入は2013年から2019年の合計では約26兆円と、今までにない、まさに異次元的な金融緩和を行いました。

マネタリーベース合計
グラフ1. マネタリーベースの推移
日銀によるETF等の年間買い入れ額の推移
グラフ2. 日銀によるETF等の年間買い入れ額の推移

アベノミクスで一番恩恵を受けたのは外国人投資家

アベノミクスの大胆な金融政策で恩恵を受けたのは、間違いなく資産保有者である投資家でした。

そして、アベノミクスが「儲けの種」であることに真っ先に気がついたのは、実は日本人ではなく外国人投資家でした。

次のグラフ3.をご覧ください。

投資部門別株式保有金額の推移
グラフ3. 投資部門別株式保有金額の推移

グラフ3.からもわかるように、アベノミクスがはじまって以来、外国人投資家が日本株式を買い増してきました。

外国人投資家の影響力もあって、2013年からのアベノミクスは株高に恵まれました。

さらにアベノミクス相場の波に乗って、多くの億り人も生み出しました。

8年間続いたアベノミクスの終了か

一方で2020年に入ってからコロナショックもある中、外国人投資家は、アベノミクス直後に買った日本株式を売り越していることがわかりました。

外国人投資家は日本株式で十分儲けたという判断でしょうか。

 

安倍首相がご退任後、後任の方がどのような政策で日本を引っ張っていくのか、現状は見通しが立ちません。

 

これらの結果、安倍首相のご退任もさることながら、アベノミクスによって支えられていた日本株式は、外国人投資家の売り越しもあり、金融政策の大きな柱に支えられて8年間続いたアベノミクスの一時代が終わったのではないか、とも言えるでしょう。

アベノミクス8年間の株価推移

8年間続いたアベノミクスの株価の推移を見ていきましょう。

アベノミクス8年間の株価推移
グラフ4. アベノミクス8年間の株価推移

今回も当ブログでおなじみの楽天証券様のチャートをお借りしました。

グラフ4.から2012年から右肩上がりで日経平均株価が上がっていることがわかります。

上述したように、アベノミクスで恩恵を受けたのは投資家だったということがよくわかります。

一方で、これからどうなるかはわかりません。

場合によっては、民主党政権下での最悪の時期を過ごすことも覚悟しなければいけません。

どのような未来になろうとも変化を恐れず、今を受け入れて自分自身が進化していきたいですね。

まとめ

安倍首相が持病のため、総理のご退任が決定しました。

今回は特にこのアベノミクスでも根幹を担った金融政策について注目し、この8年間のアベノミクスを振り返ってきました。

この記事のポイント3つ

  • アベノミクスの大きな柱は金融政策だった
  • その結果、恩恵を受けたのは投資家だった
  • 今後はどうなるかわからない

安倍首相、本当にお疲れ様でした。

そして、また新しい時代がはじまりますね。

あおりんご