どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。
あなたは、企業物価指数について知っていますか?
企業物価指数とは、企業間で取引されている商品の価格を指数化したものです。
そこで今回は、企業物価指数についてご紹介します。
- 企業物価指数は、企業間取引の価格のこと
- 企業物価指数と消費者物価指数との違いは、BtoB価格か、BtoC価格か
- 企業物価指数が上がれば売上上昇のために価格転嫁しないと利益圧迫
まず企業物価指数ってなに?
企業物価指数とは
企業物価指数とは、企業間で取引されている品質を固定した商品の価格を指数化したものを日本銀行から発表する。
目的は、企業間で取引される商品に関する価格の集約を通して、商品の需要と供給の動きを把握し、景気動向ひいては金融政策を判断するための材料(景気動向を測る経済指標)を示す。
現在の指数は、2015年を基準時点とし、100としている。
つまり、数値化するターゲットは企業間の取引内容となります。
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3つの指数から構成
企業物価指数は、基本分類指数を総務省が発表する日本標準産業分類に準じさせ、以下の3つから構成している。
- 国内企業物価指数
- 輸出物価指数
- 輸入物価指数
国内企業物価指数
主に、国内で生産した国内需要向けの商品を対象とし、生産者段階における出荷時点の価格を調査。なお、国内市場を経由して最終的に輸出するものを除かれるため、国内需要がメインとなります。
2015年基準は、5大類別と23類別で構成されている。指数は、消費税を含むベースで作成。
また、参考系列として、夏季電力料金調整後の指数を作成し、7~9月の期間に適用される夏季電力割増料金を調整したベースの指数で、通常料金の期間(10~6月)においては、基本分類指数の指数水準と一致するよう作成したものです。
ウエイト算定については、まず、経済産業省『工業統計』(品目編)の2014年製造品出荷額をベースに『生産動態統計』等の動態統計の前年比を利用して、2015年出荷額を推計。
それから、当該推計額から、財務省『貿易統計』の2015年輸出額を差し引いて算出することで国内向け出荷額を用いています(上記に依れない場合(非工業製品など)は、他の官庁・業界統計などを適宜使用)。
輸出入物価指数
輸出入物価指数は以下を調査。
- 輸出物価指数:輸出品の通関段階における船積み時点の価格
- 輸入物価指数:輸入品の通関段階における荷降ろし時点の価格
なお、円ベース、契約通貨ベースの双方の指数を作成(消費税は除く)されていて、2015年基準は、輸出物価指数7類別、輸入物価指数10類別で構成。
ウエイト算定については、財務省『貿易統計』の2015年輸出・輸入額を使用しています。
企業物価指数と消費者物価指数との違いは?
その前に、消費者物価指数とは?
消費者物価指数は以下の記事をご覧ください。
企業物価指数と消費者物価指数の違いは?
この2つの指数の違いは、B to B(企業間)の価格が対象か、B to C(企業対消費者)の価格が対象か、という点
つまり、企業物価指数は企業と企業の間の取引価格が調査対象としているのに対し、消費者物価指数は企業から消費者に向けて売られる価格を調査対象となるため、測るモノサシが違います。
企業物価指数が上がると消費者物価指数に影響する?
企業物価指数が上がりはじめると、消費者物価指数に影響する可能性が高くなります。
なぜなら、企業物価指数は企業間取引価格であるため、仕入価格が上がっていることに等しいからです。
損益計算書上でもわかるように、企業は売上総利益を計上するときに仕入原価などを引きますが、もちろん仕入価格が上がれば利益が圧迫されます。
利益が下がれば一株当たり利益(EPS)も下がり、上場企業であれば株価へも影響します。
なので、企業は価格転嫁させることで、売上を上げにいかないと利益が確保できません。
売上を上げるために価格転嫁させることは、最終的にぼくたちの消費商品価格にまで影響するということです。
その結果、消費者物価指数が遅行的に上がっていくということになります。
まとめ
今回は、企業物価指数についてご紹介しました。
- 企業物価指数は、企業間取引の価格のこと
- 企業物価指数と消費者物価指数との違いは、BtoB価格か、BtoC価格か
- 企業物価指数が上がれば売上上昇のために価格転嫁しないと利益圧迫
あおりんご