どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。
あなたは普段生活しながら会社や家計のお金の流れや動きを意識していますか?
<関連>【人生豊かに】誰も教えてくれないお金を増やす個人型財務諸表のたった1つの仕組み
ぼくは、お金の動きの思考力は投資だけでなく普段の生活や仕事にも活かせると考えています。
これはまさしく人生にとっての「武器」です。
この武器を使うためには財務諸表の理解がベースとなってできることです。
つまり「財務諸表上でお金がどう動くのか」という視点です。
あの世界一の投資家であるウォーレン・バフェットも財務諸表から企業分析をしています。
<関連>【投資初心者必見】書籍『バフェットの財務諸表を読む力』をオススメする3つの理由
これを理解することはけっこう大変なのですが、今回はその理解を深めさせてくれる本である『武器としての会計思考力』についてご紹介したいと思います。
- 財務諸表はなんとなく理解している人
- 財務諸表からの企業分析をしたい人
- 数字を基にした投資をしたい人
『武器としての会計思考力』とはどんな本?
著書 / 著者 など
- 著書:武器としての会計思考力
- 著者:矢部 謙介
- 発行日:2017年11月1日 第1刷発行
本のストーリー
財務諸表のお金の動きは、会社や経営陣の動きの結果です。
例えば、何か計画を実行に移すには、必ずお金は必要になってきます。
そのお金を何かのモノに変換し、売上を上げるための仕組みを作ります。
コストを差し引いた結果、残ったお金が利益(結果)となります。
だから財務諸表は経営者の成績表と言われます。
財務から見たお金の動きを知らなければ、もしかしたら自分にとって不都合なことが起こっているかもしれません。
この本は、そんなお金の動きを簡単に紐解いてくれるいい本です。
必読すべき3つの理由
財務諸表がわかりやすく説明されている
馴染みのない人にとって財務諸表は難しく感じてしまうのではないでしょうか。
財務諸表についておさらいしておくと、
- 貸借対照表(B/S):どこからお金を持ってきて(資産の部)、どこに投資したのか(負債の部)の動き。
- 損益計算書(P/L):売上がいくらで残ったお金(利益)がどれくらいか、の動き。
- キャッシュ・フロー計算書(CF):1年間のお金の動き。
ぼくも最初は財務諸表を理解することは大変でした。
「え、、B/S??、、P/L、、CF計算書って何??」
「営業利益と経常利益の何が違うの??」
「減価償却費って何??」
と、ワケがわかりませんでした。
この本は、そういった専門用語の説明に加えて、なかなかわかりにくいお金の動きを平たく、わかりやすく説明してくれます。
財務諸表の図式によりビジネスモデルを解説
財務諸表の読み方を活かして、そのお金の動きに沿って企業のビジネスモデルの解説をしてくれます。
例えば、この本では超優良企業の信越化学工業を参考としています。
損益計算書(P/L)からみてみると、まずいちばん目につくのはこの企業のダントツの収益性で、税引前当期純利益率は17.2%と驚異的です。
さらに貸借対照表(B/S)を見ると、純資産が多く流動資産も多いことから、信越化学工業は稼いだ利益を現金などに内部留保して企業としての安全性も高めていることが読み取れます。
これらのことから「コストを抑えつつ、企業が世界に誇れる高い技術力があるから高い収益性と安全性がある」ことが財務諸表からわかります。
このように財務諸表の図式からビジネスモデルの理解を深めるためにはとてもわかりやすい本となっています。
各経営分析指標を用いた仮設の考え方が載っている
個人的には各経営分析指標を用いた仮説の考え方が載っていることが一番ありがたく参考になると思いました。
各経営分析指標とは例えば、
です。
またこの2つはデュポン式によって経営指標をさらに分解してより詳細に経営のどこにメスを入れていくべきなのか、仮説の考え方がよくわかります。
仮説の考え方とは、
- 売上が利益につながっているか?
- 企業が集めた資本が有効活用されて利益につながっているか?
- 短期の負債に対して十分な支払い能力が企業に備わっているか?
などといった視点です。
個人的に感じるのは、分厚い本で専門用語満載に書かれている財務諸表を分析して経営に活かしていく本は多いと思うのですが、薄くわかりやすく導入編のとして書かれたで読みやすいのはこの本ではないか、と読んでいて感じました。
まとめ
今回はその理解を深めさせてくれる本である『武器としての会計思考力』についてご紹介しました。
- 財務諸表がわかりやすく説明されている
- 財務諸表の図式によりビジネスモデルを解説
- 各経営分析指標を用いた仮設の考え方が載っている
深く理解して、普段の生活にも活かしたいですね。
あおりんご
参考文献
- 矢部謙介(2017)『武器としての会計思考力』日本実業出版社.