どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。
今回解説する総資産利益率(ROA)とは、あなたが働いている会社や就職したい会社、競合他社、その他組織がそれぞれにもつすべての資産(総資産)からどれだけその企業が稼いでいるのか、利益を出しているのかを示す指標です。
まさに、ROAは企業の総戦力を知るための分析ツールです。
これを知れば、どんな会社でも良い企業なのかそうでないのか丸裸にできます。
そこで今回は企業分析でよく使うROA(総資産利益率)について解説していきます。
- 総資産利益率(ROA)とは、企業の収益性を分析する指標
- ROAは総資産に対しての純利益のこと
- ROAは同業他社との比較で用いる
企業を丸裸にしたいならROA(総資産利益率)を使え!
総資産利益率(ROA)とは
総資産利益率(ROA)とは、以下のとおりです。
総資産利益率とは、Return on Assetの略であり、企業が持つ総資産からどれだけの利益が得られたか、企業の収益性を分析する指標のひとつ
となっています。
つまり、企業が持つ工場であったり建物などのすべての資産を使って、どれだけの純利益を生み出したのかを確認する指標となっています。
ROA(総資産利益率)の計算式
続いて、ROAの計算式です。
ROA = (純利益 / 総資産)x 100
- 高ROA:12%~
- 中ROA:8%~12%
- 低ROA:~8%
※個人的な感覚です
企業を丸裸にするROA(総資産利益率)の分析方法
それでは総資産利益率(ROA)の分析方法を見ていきましょう。
貸借対照表(BS)は、銀行などの金融機関から借り入れしたお金(負債)と、自分で稼いだお金や株主から集めたお金(自己資本(純資産))を使って、工場や事務所となる建物など資産を買っているということを示しています。
<関連>【絶対わかる】会社の貸借対照表(BS)とは?わかりやすく図解
一方で、貸借対照表(PL)の純利益とは、企業が製品やサービスの売上からモノやサービスを作る製造コストや人件費などを差し引いて残るお金のことをいいます。
<関連>【絶対わかる】会社の損益計算書(PL)とは?わかりやすく図解
そのためROA(総資産利益率)は、企業が持っているすべての資産から効率よく高い利益を稼ぎ出しているのか、知ることではとても大切な指標です。
ROA(総資産利益率)を使って評価する
高ROA(高い総資産利益率)
高ROAとは、少ない資産と費用で大きな利益を生み出していることになります。
この場合、企業の価値は高いと言えます(図4.)。
そして、企業にとっては残るお金が多いほうがよいです。
なぜかというと、企業にとって残るお金は次の成長するためのエネルギーとなるからです。
お金がなければ次に新しい機械を買ったり、工場を作ったり、人を雇ったりできません。
そのため、どの企業でも少ない投資で高い利益を出そうとします。
低ROA(低い総資産利益率)
低ROAとは、大きな資産と費用で少ない利益を生み出していることになります。
この場合、企業の価値は低いと言えます(図5.)。
そのためお給料が低いのは、あなたの会社がいろんな費用にお金を使いすぎていて利益を出すことに必死だから、かもしれません。
一方で総資産利益率を分析に使うのであれば注意が必要です。
つまり、業界内の競合他社との比較により相対的に使わなければいけないからです。
例えば、ソフトウェアを自社開発して売っている会社は高いROAとなります。
しかしながら、化学薬品を作って売っている会社は工場などを持っているため、設備投資を行わなければいけないため、低いROAとなります。
したがって、ソフトウェア会社と化学系会社をROAで比較すると、ソフトウェア企業 > 化学系会社となってしまうため、適切な比較ができません。
ROA(総資産利益率)は同業他社比較で用いることが大切となります。
丸裸では物足りなく細胞レベルまで分析したいならROEを使え!
丸裸では物足りなく、細胞レベルまで分析したいならROE(自己資本利益率)を使うとよいです。
ROEは、ROAから作られています。
ROEはコチラの記事で解説していますので、御覧ください。
まとめ
今回は企業分析でよく使うROA(総資産利益率)について解説していきました。
- 総資産利益率(ROA)とは、企業の収益性を分析する指標
- ROAは総資産に対しての純利益のこと
- ROAは同業他社との比較で用いる
あおりんご