3-2. 投資(資産運用)

【企業価値の見抜き方】資金効率性を表す自己資本利益率(ROE)の計算式と求め方とは

自己資本利益率(ROE)

どうも、あおりんご@aoringo2016です。

 

あなたは企業価値を見抜くための自己資本利益率(ROE)を知っていますか?

 

自己資本利益率(ROE)とは、企業の貸借対照表(BS)自己資本(純資産)からどれだけその企業が稼いでいるのか、つまり経営者がもっている資金を効率的に利益につなげているのかを示す指標です。

つまり、こちらもROAと同様に企業の本質を見抜くために使う分析方法です。

 

そこで今回は企業分析でよく使う自己資本利益率(ROE)について解説していきます。

この記事のポイント3つ

  • 自己資本利益率(ROE)とは、企業の資金効率性を分析する指標
  • ROEは企業がもつ自己資本に対する純利益のこと
  • ROEは同業他社との比較で用いる

企業を見抜く自己資本利益率(ROE)とは

自己資本利益率(ROE)と計算式

自己資本利益率(ROE)とは、以下のとおりです。

企業分析で使う自己資本利益率(ROE)とは

自己資本利益率とは、Return on Equityの略であり、企業が持つ自己資本(純資産)からどれだけの利益が得られたか、つまり持っている資金を経営者が効率的に利益につなげているのかを表し、企業の資金効率性を分析する指標である。

ROE = (純利益 / 自己資本)x 100

  • 高ROE:14%~
  • 中ROE:8%~14%
  • 低ROE:~8%

※個人的な感覚です

となっています。

つまり、企業が今まで稼いできた蓄積(利益剰余金)株主から集めた資金をもとにどれだけの純利益を生み出したのかを確認する指標となっています。

自己資本利益率(ROE)
図1. 自己資本利益率(ROE)

自己資本利益率(ROE)もROAと同様に貸借対照表損益計算書の両方から分析します。

そのため両方を見れるの知識がなければいけませんので、わからない方は以下の関連記事をご覧ください。

【関連記事】

【お金の知識をわかりやすく】人生で大切な貸借対照表とは

【お金の知識をわかりやすく】人生で大切な損益計算書とは

自己資本利益率(ROE)の分析方法

それでは自己資本益率(ROE)の分析方法を見ていきましょう。

まず貸借対照表損益計算書の両方を見ます。

貸借対照表と損益計算書
図2. 貸借対照表(純資産)と損益計算書

ROAのときは図2.のとおり純資産で表していましたが、自己資本利益率(ROE)を求める場合は以下の図3.のように純資産を自己資本で表すことにします。

貸借対照表(自己資本)と損益計算書
図3. 貸借対照表(自己資本)と損益計算書

純資産と自己資本はほとんど同じなのですが、厳密に言えば少し違います。

簡単に説明すると、

純資産 = 自己資本 + 新株予約権や非支配株主持分

※自己資本 = 株主資本 + その他の包括利益累計額

となっています。

 

それでは自己資本利益率(ROE)について説明していきます。

総資産とは、企業がもっている工場であったり、建物、機械などの形ある有形資産やソフトウェア、ブランドなどの形のない無形資産すべてのことをいいます。

これらは貸借対照表(BS)の左側に企業がどんな資産を持っているのか、資産項目として書かれています。

 

一方で貸借対照表(BS)の右側に書かれている負債項目と自己資本(純資産)項目の2つは、お金を集めてくるという目的では同じです。

この2つの大きな違いは

  • 負債 ⇒ 返さないといけないお金
  • 自己資本(純資産)⇒ 返さなくてもいいお金

という点にあります。

そして、貸借対照表(BS)の負債項目である銀行などの金融機関から借り入れしたお金と、自己資本(純資産)項目である自分で稼いだお金や株主から集めたお金を使って資産項目に書かれている工場や事務所となる建物などを買っていることになります。

純利益とは、企業が製品やサービスを売り上げたあと、モノやサービスを作る製造コストや人件費などを差し引いて残るお金のことをいいます。

 

つまりこれらの説明から自己資本利益率とは、自分で稼いだお金や株主から集めたお金を使って、再びどれだけ稼ぎ出したのかを表すことがわかります。

自己資本を使って利益を生み出す割合
図4. 自己資本を使って利益を生み出す割合

そのため自己資本利益率(ROE)は、企業の資金効率性を分析するために用いられます。

自己資本利益率(ROE)を使って評価する

高い自己資本利益率(高ROE)になる場合

高い自己資本利益率(高ROE)となる場合は以下のように利益が多く生み出せている状態が考えられます。

高い自己資本 高い純利益

高自己資本、高純利益
図5. 高自己資本、高純利益

(図5.はわかりやすくするために極端に描いています)

自己資本を使って多くの利益を生み出している状態です。

低い自己資本 高い純利益

低自己資本、高純利益
図6. 低自己資本、高純利益

(図6.はわかりやすくするために極端に描いています)

自己資本は少ない代わりに、金融機関から借り入れをして他人資本を使って多くの利益を生み出している状態です。

自己資本が多い場合とは違ってこの場合は、お金を貸してくれたお礼に借入金に対する支払利息を上乗せしてお金を返していかなければいけないことになります。

低い自己資本利益率(低ROE)になる場合

低い自己資本利益率(低ROE)となる場合は以下のように利益が生み出せていない状態が考えられます。

高い自己資本 低い純利益

高自己資本、低純利益
図7. 高自己資本、低純利益

(図7.はわかりやすくするために極端に描いています)

自己資本が多い割には利益があまり生み出せていない状況です。

費用項目である減価償却費が多い製造業界に多いROEとなります。

低い自己資本 低い純利益

低自己資本、低純利益
図8. 低自己資本、低純利益

自己資本は少ない代わりに、金融機関から借り入れをして他人資本を使って経営されていますが、企業運営にかかる人件費やその他の費用があまりにもかかりすぎている状況です。

借入金が多いので、資金繰りが厳しくなると経営も危うくなることが想定されます。

自己資本利益率(ROE)の式を分解する:デュポン式

自己資本利益率(ROE)は式を分解することで、企業をより深いところまで分析させてくれます。

分解されたROEの式はデュポン式と呼ばれます。

デュポン式の解説は以下の記事で詳しく書いていますのでご覧ください。

ROEを分解をする
ROEを3つに分解すると詳細な企業分析ができるデュポン式を覚えるどうも、あおりんご(@aoringo2016)です。 あなたはROEの計算式が分解できることを知っていましたか? 企業をより詳細に分析...

まとめ

今回は企業分析でよく使う自己資本利益率(ROEについて解説していきました。

この記事のポイント3つ

  • 自己資本利益率(ROE)とは、企業の資金効率性を分析する指標
  • ROEは企業がもつ自己資本に対する純利益のこと
  • ROEは同業他社との比較で用いる

投資で企業分析する場合には使っていきたい指標ですね。

あおりんご