どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。
あなたは、ROE(自己資本利益率)を知っていますか?
ROE(自己資本利益率)とは、貸借対照表(BS)の自己資本(純資産)からどれだけその企業が利益を稼いでいるのか、つまり企業がもつ資金を高い効率で利益につなげているのかを示す指標です。
そこで今回は、ROE(自己資本利益率)を知らないあなたに解説していきます。
- ROE(自己資本利益率)とは、企業の資金効率性を分析する指標
- ROEは自己資本に対する純利益のこと
- ROEは同業他社との比較で用いる
企業を見抜くROE(自己資本利益率とは
ROE(自己資本利益率)とは
ROE(自己資本利益率)とは、以下のとおりです。
ROEとは、Return on Equityの略で、日本語は自己資本利益率。
企業が持つ自己資本(純資産)からどれだけの利益を得られたか、持っている資金を経営者が効率的に利益につなげているのかを見る指標。
ROE(自己資本利益率)の計算式
ROE = (純利益 / 自己資本)x 100
- 高ROE:14%~
- 中ROE:8%~14%
- 低ROE:~8%
※個人的な感覚です
ROE(自己資本利益率)もROAと同様に貸借対照表と損益計算書の両方から分析します。
<関連>【企業価値の見抜き方】総資産利益率(ROA)の計算式と求め方とは
ROE(自己資本利益率)の使い方と分析方法
それではROE(自己資本益率)の分析方法を見ていきましょう。
今回は純資産ではなく自己資本を利用します。
純資産と自己資本はほとんど同じなのですが、厳密に言えば少し違います。
簡単に説明すると、
純資産 = 自己資本 + 新株予約権や非支配株主持分
※自己資本 = 株主資本 + その他の包括利益累計額
となっています。
それではROE(自己資本利益率)について説明していきます。
貸借対照表(BS)は、銀行などの金融機関から借り入れしたお金(負債)と、自分で稼いだお金や株主から集めたお金(自己資本(純資産))を使って、工場や事務所となる建物など資産を買っているということを示しています。
<関連>【絶対わかる】会社の貸借対照表(BS)とは?わかりやすく図解
一方で、貸借対照表(PL)の純利益とは、企業が製品やサービスの売上からモノやサービスを作る製造コストや人件費などを差し引いて残るお金のことをいいます。
<関連>【絶対わかる】会社の損益計算書(PL)とは?わかりやすく図解
したがってROEとは、自分で稼いだお金や株主から集めたお金を使って、さらにどれだけ稼ぎ出したのかを表すことがわかります。
そのためROE(自己資本利益率)は、企業の資金効率性を分析するために用いられます。
ROE(自己資本利益率)を使って企業を評価する
高ROE(高い自己資本利益率)になる場合
高い自己資本 高い純利益
高ROE(高い自己資本利益率)となる場合は以下のように、持っている自己資本から利益が多く生み出せている状態が考えられます(図4.)。
低い自己資本 高い純利益
こちらは、自己資本は少ない代わりに、金融機関から借り入れをして他人資本を使って多くの利益を生み出している状態です(図6)。
自己資本が多い場合とは違ってこの場合は、お金を貸してくれたお礼に借入金に対する支払利息を上乗せしてお金を返していかなければいけないことになります。
低ROE(低い自己資本利益率)になる場合
高い自己資本 低い純利益
低ROE(低い自己資本利益率)となる場合は以下のように、利益が生み出せていない状態が考えられます(図6)。
自己資本が多い割には利益があまり生み出せていない状況です。
費用項目である減価償却費が多い製造業界に多いROEとなります。
低い自己資本 低い純利益
図7.は、自己資本は少ない代わりに、借り入れして他人資本を使って経営していますが、人件費やその他の費用などがあまりにもかかりすぎている状況です。
借入金が多いので、資金繰りが厳しくなると経営も危うくなることが想定されます。
自己資本利益率(ROE)の式を分解する:デュポン式
ROE(自己資本利益率)は、式を分解することで企業をより深いところまで分析させてくれます。
分解されたROEの式はデュポン式と呼ばれます。
まとめ
今回は企業分析でよく使うROE(自己資本利益率)について解説していきました。
- ROE(自己資本利益率)とは、企業の資金効率性を分析する指標
- ROEは自己資本に対する純利益のこと
- ROEは同業他社との比較で用いる
あおりんご