どうも、あおりんごです。
あなたはGDPデフレーターをご存知ですか?
そこで今回は、あなたでもわかりやすいGDPデフレーターの解説とその時系列データについてご紹介したいと思います。
- GDPデフレーターは物価変動の値
- 日本のデフレーターは2013年までの下げ基調から一転して2023年現在は上昇基調
- デフレーターの上昇要因は金融緩和
GDPデフレーターをわかりやすく
GDPデフレーターとは
まず、GDPデフレーターとは以下の通りです。
名目GDPを実質GDPで割った値で、
物価がどれだけ動いたか、または変動したかを示す指標
名目GDPと実質GDPに関しては以下の記事で解説しています。
名目GDPと実質GDPの大きな違いは物価の差でした。
この名目GDPと実質GDPの大きな特徴がGDPデフレーターに活かされることによって、その最大の利点が発揮されます。
つまり、名目GDPと実質GDPとの物価の差を利用することで、GDPデフレーターの基準が100であると考えれば、
- GDPデフレーターがプラス ⇒ 物価が上がっていて、インフレ傾向
- GDPデフレーターがプラス ⇒ 物価が下がっていて、デフレ傾向
ということがわかります。
GDPデフレーターの計算式
そんなGDPデフレーターの計算式は図1. のとおりです。
上記で説明したとおりで、名目GDPを実質GDPで割ると算出されます。
時系列データから見る日本のGDPデフレーター
2019年5月28日の記事更新データ
ではGDPデフレーターの理解が深まったところで「じゃ今の日本のGDPデフレーターはどうなの?」とギモンも湧いてくるかと思います。
そこで、ここからは内閣府が出しているデータをもとにGDPデフレーターを見ていきましょう。
図2.は1994年1月から2019年12月の直近までの名目GDPと実質GDPより算出したGDPデフレーターとなっています。
図2.をご覧いただくとわかりますように、GDPデフレーターはずっと下がりつづけています。
この事実がどういうことかというと、この期間だった平成はデフレに向かってる時代でありました。
そして、第二次安倍政権発足後の2012年〜2013年を堺に、政府が日本銀行とともに黒田バズーカのもと、日銀当座預金のマイナス金利を含む異次元的な金融緩和政策を行った結果、やっとGDPデフレーターが底打ちしたということです。
政府と日本銀行の関係性については以下の記事で解説していますので、合わせてご覧ください。
2023年7月5日時点の記事更新データ
2019年執筆時よりもGDPデフレーターが上昇傾向にあることがわかります(図2の2019年執筆時のデータと数値のズレがあるのは単体か年計かの違い)。
このGDPデフレーターの上昇は物価上昇していると言えます。
物価上昇原因はコロナショック時に大きく金融緩和した結果だと言えます。
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まとめ
今回は、GDPデフレーターについてご紹介しました。
- GDPデフレーターは物価変動の値
- 日本のデフレーターは2013年までの下げ基調から一転して2023年現在は上昇基調
- デフレーターの上昇要因は金融緩和
あおりんご