どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。
先日、2021/12/20(月)に政府は2021度の補正予算を発表しました。
そこで今回は、その補正予算の内容を詳しくご紹介します。
- 2021年度一般会計補正予算が正直しょぼい
- 財源が、国債に加え、税金と前期繰越の2つが入っていることから経済が下ブレる
- 予算の使い道はおもに新型コロナウイルス感染症の対応と経済対策ではない
2021年度一般会計補正予算発表。正直、しょぼい。
2021年度一般会計の補正予算(歳入):36.0兆円
2021年度の補正予算追加分の歳入は以下のとおりです。
- 2021年度の補正予算追加分の歳入:36.0兆円
内訳は以下のとおりです。
図1.にあるとおり予算歳入の内訳は
- 国債(61.3%)
- 税収(17.9%)
- その他(20.8%)
であることがわかりました。
予算がしょぼいと思わせる2つの理由
当記事のタイトルに”しょぼい”とつけましたが、しょぼいと思わせる2つの理由があります。
- 6.1兆円の税収を利用していること
- 前年度予算剰余金の6.0兆円を繰り越していること
この2点を合わせると12.1兆円になるので、実質的な効果は24兆円ほどになります。
ひとつずつ解説していきます。
① 6.1兆円の税収を利用していること
予算がしょぼい理由に、歳入に6.1兆円の税収を利用していることです。
結論からいうと、ぼくは税収を利用するのではなく、将来的な国家への投資として、デフレ脱却できるくらいの国債を発行したほうがよいと考えています。
今回、財務省が国債発行による負債が肥大化ならないように税収を利用したと考えられますが、税収は企業や国民から法人税、所得税、消費税を使ってお金をとって予算に当てているということです。
このブログでもよくお話していますが、税収を上げるということは企業や国民が使えるお金が減ることと同じで、つまり消費が減るのです。
結果的に消費の総合計であるGDPも伸びず、ぼくたちのお給料も上がらないので、デフレ社会という経済の悪循環になっています。
「国債を発行すると日本は破綻するんじゃないか?」
という議論も生まれていますが、実は破綻する心配は必要ないのです。
この議論は次の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
これらのことからぼくは、税収を利用するのではなく、インフレになるくらいの国債を発行したほうがよいと考えています。
② 前年度予算剰余金の6.0兆円を繰り越していること
予算がしょぼい理由の2つ目は、前年度予算剰余金の6.0兆円を繰り越していることです。
結論からいうと、国家は予算を使い果たしてなんぼの世界です。
「前年度の予算は繰り越して使っていいのでは?」と思いますが、それは企業会計と混合してしまっています。
お考えのとおり、企業会計は企業を成長させるために利益を残して繰り越していくことで、貸借対照表の自己資本比率があがります。
一方で、国家会計は違います。
どういうことかというと、全部使っていないと「税収や国債を増やすだけ増やして、国民の負担を増やしているだけでは?」とツッコミを入れないといけないのです。
だから、年間の国家予算は使い果たしてなんぼなのです。
【過去】2020年度の予算編成
2020年度の第三次補正予算(12月時点)では国債だけで経済活性を図ろうとしています。
この解説は以下の記事をご覧ください。
2021年度一般会計の補正予算(歳出):36.0兆円
歳出予算も
- 2021年度の予算歳出:36.0兆円
となり、歳入と同額です。
図2.にあるとおり、予算追加分の歳出の主な内訳は
- 内閣府(27.3%)うち、6.8兆円が新型コロナウイルス感染症対応地方創生推進費
- 厚生労働省(23.4%)うち、4.7兆円が感染症対策費、2.1兆円が失業等給付費等労働保険特別会計へ繰入
- 総務省(15.7%)うち、1.9兆円が電子政府・電子自治体推進費
であることがわかりました。
予算の使い道が、おもに新型コロナウイルス感染症の対応となっているため、日本経済へと対策とは言い難い予算編成となりました。
まとめ
今回は、2021年度一般会計補正予算についてご紹介しました。
- 2021年度一般会計補正予算が正直しょぼい
- 財源が、国債に加え、税金と前期繰越の2つが入っていることから経済が下ブレる
- 予算の使い道はおもに新型コロナウイルス感染症の対応と経済対策ではない
あおりんご