1-1. 日本の経済

【わかりやすく図解】経済をみるGDPデフレーターと計算方法とは

GDPデフレーター_2

どうも、あおりんごです。

みなさんはGDPデフレーターをご存知でしょうか?

ニュースを読んでいるとたまにGDPデフレーターということばに出会います。

おそらくGDPから連想される「なにか」の指標なのかなぁと考えるのですが、深く理解しようとはしないかと思います。

そこで今回は、なにもわかっていないあなたでもわかりやすいGDPデフレーターの解説とその時系列データについてご紹介したいと思います。

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GDPデフレーターをわかりやすく

GDPデフレーターとは

では解説していこうと思います。

まず、GDPデフレーターとは

GDPデフレーター

名目GDPを実質GDPで割った値で、

物価がどれだけ動いたか、または変動したかを示す指標

となっています。

名目GDPと実質GDPに関しては以下の記事で解説しています。

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名目GDPと実質GDPの大きな違いは物価の差でした。

この名目GDPと実質GDPの大きな特徴がGDPデフレーターに活かされることによって、その最大の利点が発揮されます。

つまり、名目GDPと実質GDPとの物価の差を利用することで、GDPデフレーターの基準が100であると考えれば、

  • GDPデフレーターがプラス ⇒ 物価が上がっていて、インフレ傾向
  • GDPデフレーターがプラス ⇒ 物価が下がっていて、デフレ傾向

ということがわかります。

なお、GDPの速報値は以下の記事で解説しているので、合わせてご覧ください。

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GDPデフレーターの計算式

そんなGDPデフレーターの計算式は図1. のとおりです。

GDPデフレーター_2
図1. GDPデフレーター

上記で説明したとおりで、名目GDPを実質GDPで割ると算出されます。

時系列データから見る日本のGDPデフレーター

ではGDPデフレーターの理解が深まったところで「じゃ今の日本のGDPデフレーターはどうなの?」とギモンも湧いてくるかと思います。

そこで、ここからは内閣府が出しているデータをもとにGDPデフレーターを見ていきましょう。

2020年2月のGDP速報から算出したGDPデフレーター
図2. 2020年2月のGDP速報から算出したGDPデフレーター

図2.は1994年1月から2019年12月の直近までの名目GDPと実質GDPより算出したGDPデフレーターとなっています。

図2.をご覧いただくとわかりますように、GDPデフレーターはずっと下がりつづけています

この事実がどういうことかというと、この期間だった平成はデフレに向かってる時代でありました。

そして、第二次安倍政権発足後の2012年〜2013年を堺に、政府が日本銀行とともに黒田バズーカのもと、日銀当座預金のマイナス金利を含む異次元的な金融緩和政策を行った結果、やっとGDPデフレーターが底打ちしたということです。

政府と日本銀行の関係性については以下の記事で解説していますので、合わせてご覧ください。

日本政府の貸借対照表
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物価が上がらないと、給料は上がらない

日本の物価が下がっている状況はつまり、名目GDPが上がっていないということです。

物価が下がり続けている、また物価が上がらない状況は何を引き起こすかというと、最終的にはぼくたちの給料が上がらないということです。

名目GDPとは、物価変動を加えたぼくたちが日々消費するモノやサービスの総額です。

いたって当たり前のことではありますが、ぼくたち人間がモノやサービスを消費することによって企業の売上は上がります。

そして、それぞれの企業間で連鎖することでひとつの経済は上向いていきます

つまり企業の売上が上がれば、PL(損益計算書)上でも利益が増えて、企業の価値も高まります。

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上場企業であれば、利益が出ることによって企業価値が上がり、株価も上がるでしょう。

最終的に企業の売上の上昇が安定すればぼくたちの給料が上がる結果につながります。

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このように、人がより消費していくことで経済が活性化されることで「景気がいい」状況につながります。

つまりインフレ状態です。

では反対に、人がモノやサービスを今まで以上に消費しないように動けばどうなるでしょうか。

もちろん企業の売上は減ります。

企業は大前提として利益を出さなければいけませんので、企業の売上が減ると利益を出すためにコストを削減するように動きます。

残念ながら企業内の1番のコストはぼくたちの人件費です。

つまりコスト削減のために1番に人件費が削られます。

残業代も出ませんし、ボーナスも出ません。

だから、ぼくたちはお金がキライといって使わないように動けば動くほど、ぼくたちは自分自身の首を自ら締めていることになります

このように、人がより消費しないようになるほど経済が衰退化され「景気が悪い」状況につながります。

つまりデフレ状態です。

そして、平成時代はデフレでした。

まとめ

今回は、GDPデフレーターについてご紹介しました。

 

ポイントは

  • GDPデフレーターは物価変動の値
  • 日本のデフレーターは下げ基調
  • 平成はデフレ時代

ということがわかりました。

 

自分の給料が上がらないことを「まわりのせいだ」と言い訳にしないように、この状況でも日々努力することで自分ができることを探してどんどん取り組むしか方法はないのかな、と個人的には考えています。

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あおりんご