どうも、あおりんごです。
先日(2020/5/18(月))に、内閣府よりGDPの速報値が発表されました。
今回は発表されたGDPの速報値をご紹介したいと思います。
なお、前回発表時のGDPは以下の記事をご参考ください。
その前に、GDPとは
GDPとは
GDPの速報値をご紹介する前に、みなさんはGDPがどのような値なのかご存知でしょうか。
GDP(Growth Domestic Products)とは国内総生産といい、一定期間の間に日本国内で生み出された最終消費額の合計のことをいいます。
またGDPには2種類あり
- 名目GDP
- 実質GDP
に分けられます。
詳しくは以下の記事で解説しておりますので、合わせてご覧ください。
また、名目GDPを実質GDPで割った値がGDPデフレーターとなり 物価が上昇しているか、もしくは下落しているか どうかを示す値となります。
こちらも以下の記事で解説しておりますので、合わせてご覧ください。
名目および実質GDPを構成する主な項目内訳
名目および実質GDPを構成している主な項目は以下の3つです。
- 民間最終消費支出
- 民間企業設備
- 政府最終消費支出
この3項目だけで日本国内のGDPの90%を占めています。
名目GDPとデータ
名目GDP速報値(2020年 1月〜3月)
それではまず、2020年 1月〜3月の名目GDPを見ていきましょう。
名目GDP:136兆円(前年比 -1.20%)
となっていました。
次に1994年からの四半期ごとの名目GDPのグラフを見ていきましょう。
名目GDPの推移(1994年 1月〜2020年3月)
図1.より、2012年頃から名目GDPが上昇しはじめましたが、2020年1月~3月現在の名目GDPはコロナウイルスの影響によりかなり低下していることがわかります。
2012年は民主党政権から自民党政権への政権交代があった年でもあります。
名目GDP成長率の推移(1994年 1月〜2020年3月)
つづいて、図2. は前年比での名目GDP成長率推移のグラフです。
上記したように、前年比では-1.20%の上昇となりました。
実質GDPとデータ
実質GDP速報値(2020年 1月〜3月)
続いて、2020年 1月〜3月の物価変動を除いた値である実質GDPを見ていきましょう。
実質GDP:132兆円(前年比 -2.05%)
となっていました。
次に1994年からの四半期ごとの実質GDPのグラフを見ていきましょう。
実質GDPの推移(1994年 1月〜2020年3月)
図3.より1994年から2019年まで実質GDPは小さくではありますが右肩上がりで上昇していことがわかります。
一方で、2017年後半から2020年現在までは停滞してきているようです。
今回のコロナウイルスの経済への影響がどれだけ出てくるのか次のGDPがかなり重要になってくるのではないかと考えています。
実質GDP成長率の推移(1994年 1月〜2020年3月)
つづいて、図4. は前期比での実質GDP成長率推移のグラフです。
上記したように、前年比では-2.05%の下落となりました。
図4.より、日本の実質GDPは今回のコロナショックでかなりのダメージを受けていることがこのデータからわかります。
GDPデフレーター(1994年 1月〜2020年3月)
最後にGDPデフレーターを見ていきましょう。
若干ではありますが、直近高値であった2015年1月〜3月を抜けて2019年10月〜12月は物価が上昇しはじめたことがわかります。
つまり物価が底打ちして、若干インフレに振れはじめているということです。
一方で、今回のコロナウイルスで再び低下傾向にあることがわかりました。
図5.からも伺えますが1991年のバブル崩壊後の25年前と比べると本当に平成はデフレの時代でした。
安いものしか売れない、という時代です。
令和になってもデフレの時代が続くのでしょうか。
コロナショックの政府による経済対策と日銀による金融政策
今回のコロナショックを受けて政府は落ち込んだ経済を立て直すために政府は経済対策を、日本銀行は金融政策を実施しています。
日本政府は日本国民に10万円の支給などに努めています。
経済対策の詳細に関しては以下の記事をご覧ください。
また日本銀行は今までにないほどの国債買入(買いオペ)やETF買入を増やして、日本の金融が滞らないようにしています。
国債買い入れ(買いオペ)の仕組みやETF買入の仕組みに関しては以下の記事をご覧ください。
また世界各国の中央銀行がお金の流れを止めないように、リーマンショックのときと同様に通貨スワップ協定を結んでいます。
通貨スワップ協定は以下の記事で詳しく説明していますので、合わせてご覧下さい。
まとめ
今回は、先日内閣府より発表されたGDP速報値をご紹介しました。
コロナショックにより緊急事態宣言が発令され、不要不急の外出を控えるように訴えた結果、日本経済の2020年1月〜3月の名目GDPおよび実質GDPはマイナス成長だったことがわかりました。
このことから、インフレかデフレかを示すGDPデフレーターは再びデフレ傾向にあります。
これから改定値が発表されてくるため、引き続き次回も公表していきたいと考えています。
あおりんご