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米インフレ収束まで4年!インフレ率と金融政策から原因に迫る

インフレが収まるのは4年かかる

どうも、あおりんごです。

やっと米インフレが収まってきました。

インフレ退治に要した期間は4年。

この間、国民は日々値上がりするモノに右往左往し困窮した現状を振り返ってみると、確かに対策しなかったら経済崩壊が見えていました。

だから国は自国経済を強いインフレ状況にしたくない理由がよくわかりますね。

 

そこで過去5年のアメリカのインフレ率と金融政策を振り返りたいと思います。

この記事のポイント

  • 米インフレはコロナ禍により引き起こされた
  • 原因は2つ:大幅利下げ、現金給付
  • インフレ退治に4年も要する

米インフレ収束まで4年!インフレ率と金融政策から原因に迫る

アメリカがインフレ原因は?

アメリカがインフレになった原因は主に 大規模なコロナ対策 です。

その対策は主に2つです。

  1. FF金利の大幅利下げ
  2. コロナ禍での現金給付(15万円/人)

これらをコロナ開始の2020年2月から2021年5月までに実施したことで、その後の大幅なインフレへとつながりました。

インフレ率と金融政策のグラフ

インフレが収まるのは4年かかる
グラフ1. 2019年1月から2025年3月までの米Core インフレ率とFF金利
(出典:FRB)

インフレ開始から収束までをピンク色の枠で囲っていますが、当時インフレ率2%目標だったため+1%の3%以上をひとつの目安とし、インフレと定義しています。

このインフレ状態であるピンク枠が約4年となっています。

 

コロナ直後、未知のウイルスであったことから各国で行動制限が敷かれました。

一方、経済を崩壊させないように借入金のコストとなる金利を利下げ、さらに国民へ現金給付。

その準備が整った段階で2021年夏以降までに徐々にロックダウン解除を行なっていった結果、消費が活性化された、インフレへと突入しました。

2021年11月にはアメリカで条件付きの入国を開始。2022年2月には露ウ戦争が開始されたことでインフレ率がピークをとなりました。

 

その中でFRBは2021年11月にテーパリングを開始、2022年3月には0.25%利上げを決定、インフレ退治へと舵を切っていきました。

この当時はインフレ対策に「遅れ気味」となっていたことを覚えていますが、コロナ禍からの脱却が最優先課題だったことから、振り返ってみると妥当と言えるでしょう。

FRBのインフレ退治に向けた金融政策

FRBがインフレ退治に向けて実施した金融政策は

  1. 保有資産売却(国債売却)
  2. FF金利の上昇(MAX5.33%)

特にFF金利の上昇は、2022年5月から2023年5月までの1年間で5.33%まで引き上げ、じわじわとインフレ抑制につなげました。

 

インフレ下では日々購入商品の値段が上がるため国民が困窮する生活でした。

そのため企業は人件費を上げなければならない状況に陥りました。

コロナ禍からインフレ下への再考

大幅利下げと現金給付によりコロナ禍からインフレに転じましたが、私はこの政策に間違いはなかったと考えています。

なぜなら、コロナ禍では確かに消費ができませんでしたし、政府が経済を守るためにできる最善の策であったからです。

 

お金をバラまけば物価も上がることは教科書通りでしたし、インフレ下でも利上げ対策でインフレ退治に相当な時間(今回は4年)を要することもとても興味深かったです。

まとめ

この記事のポイント

  • 米インフレはコロナ禍により引き起こされた
  • 原因は2つ:大幅利下げ、現金給付
  • インフレ退治に4年も要する