どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。
先日、東京商工リサーチより2020年6月の全国企業倒産状況が発表されました。
今回の発表もコロナショックによってどれだけの影響が出ているのか注目していました。
結論からお伝えすると、倒産件数は以下のとおりです。
- 前月比:+148.40%
- 前年度比:+6.26%
となりました。
それでは今回も詳細を見ていきたいと思います。
【過去ログ】
【まとめ】2020年3月の全国企業倒産状況をわかりやすく解説
【まとめ】2020年4月の全国企業倒産状況をわかりやすく解説
【まとめ】2020年5月の全国企業倒産状況をわかりやすく解説
東京商工リサーチから発表された全国企業倒産状況
2020年6月の全国企業倒産状況
2020年6月の全国企業倒産状況は以下の通りとなりました。
■ 倒産件数:780 件
- 前月比:+466 件(+148.40%)
- 前年度比:+46 件(+6.26%)
■ 負債総額:128,816 百万円
- 前月比:47,480 百万円(+58.38%)
- 前年度比:41,859 百万円(+48.14%)
全国企業倒産件数の解説
東京商工リサーチの調査によると、注目されていた新型コロナウイルス関連の倒産は全件780件のうち94件(12.0%)となりました。
一方で、2月から6月までの新型コロナウイルス関連の倒産は以下のように推移しています。
【新型コロナウイルス関連の倒産】
累計:240 件(調整で+1)
- 2月:1 件
- 3月:12 件
- 4月:71 件
- 5月:61 件
- 6月:94 件
緊急事態宣言真っ只中の5月は、そもそも人が移動してはいけないなどという要因から倒産件数が急減しておりましたが、6月は一転して増加しました。
<関連>【まとめ】2020年5月の全国企業倒産状況をわかりやすく解説
また内容を見ていくと、
- 人手不足関連の倒産:35 件(前年同月:41 件)
- 人手不足関連のうち後継者難:27 件(前年同月:24 件)
- 破産倒産:708 件(全体の90.8%)
- 負債1億円未満の倒産比率:77.1%
- 負債100億円以上の倒産:3ヶ月連続で発生
- 従業員10人未満の倒産比率:88.4%
- 従業員300人以上の倒産:4ヶ月ぶりになし
- 中小企業倒産件数:780 件(全体の100.0%)
となりました。
これらのことから、2020年3月、4月、5月時点と同様に大企業ではなく主に従業員が10人未満の小企業が破産倒産していることがわかりました。
コロナウイルス感染症の影響で、小さな企業がじわじわと倒産に追い込まれているということです。
さらに倒産が目立った業界は
- サービス業:278 件(前年同月 +24.1%)
- 小売業:97 件(前年同月 –3.0%)
- 卸売業:102 件(前年同月 +2.0%)
- 建設業:109 件(前年同月 –18.0%)
- 農・林・漁・鉱業:16 件(前年同月 –166.6%)
- 不動産業:37件(前年同月 –117.6%)
となりました。
グラフから見る全国企業倒産状況の推移
グラフから見る全国企業倒産状況の推移は以下の通りとなっています。
2020年6月の倒産件数は増加していることがわかります。
負債総額が大きくないことから、小さな企業が倒産に追い込まれいていることがわかります。
個人的な考察
今まで日本政府は4月に決定した第一次補正予算案で経済対策を行っています。
<関連>【コロナ対策の給付金は国債】成立した2020年度補正予算と財源をわかりやすく解説
また、2020年6月12日には国会で第二次補正予算が可決されました。
<関連>【コロナ対策】成立した2020年度第二次補正予算と財源をわかりやすく解説
さらに日本銀行からは政府の経済対策をバックアップする形で金融政策の維持を7月の金融政策決定会合にて発表しています。
<関連>【2020年7月まとめ】日本銀行による金融政策決定会合の内容とは
これらは2009年に起こった悲劇のリーマンショックを踏まえての行動であります。
リーマンショックの当時は十分な経済対策が行われなかったことや、金融緩和の規模が小さかったので日本経済へ大ダメージを与えてしましました。
これらの過去の失敗を踏まえた上で、今回は同じ失敗を繰り返さないためにこういった経済対策と金融政策を打ち出して日本経済の下支えを行っています。
しかしながらもともと経営がうまくいっていなかった企業や小さな企業は倒産に追い込まれいていることも事実です。
倒産してまた新しい企業が生まれてを繰り返します。
そういった経済の新陳代謝という意味では倒産が増えるのも仕方がないのかもしれません。
まとめ
先日、東京商工リサーチより2020年6月の全国企業倒産状況が発表されました。
- 前月比:+148.40%
- 前年度比:+6.26%
日本政府や日本銀行が行っている経済対策や金融緩和によりかなり支えられています。
ここは踏ん張って十分に力を蓄えて次に大きくジャンプできるように苦しい状況をみんなで乗り越えていきましょう。
あおりんご