どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。
先日、2020年9月16日(水)、17日(木)に日本銀行が金融政策決定会合を行いました。
長きにわたって活躍された安倍内閣では、金融政策を特に重視されました。
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そして、今回の金融政策決定会合は、菅内閣に変わっての初めての会合となります。
その金融政策決定会合の内容をまとめましたのでご紹介したいと思います。
- 日本の景気は厳しいが、経済活動再開に伴って持ち直す
- 一方で、企業の設備投資は弱い
- 引き続き大規模な金融緩和は維持
日本銀行の金融政策決定会合の内容とは
金融政策決定会合のポイント3つ
今回の金融政策決定会合では、引き続き「新型コロナウイルス感染症の影響により日本の景気は厳しい状況」であると、改めて示しました。
一方で、日本の止まっていた経済活動が動きはじめれば、景気も持ち直すだろうとの見通しです。
また、菅内閣に変わりましたが、日本銀行が掲げている「消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超える」拡大方針は継続するとのことです。
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そこで、日本銀行の動きとしてのポイントは引き続き以下の3つになります。
- 長短金利操作
- 上限なき国債の買い入れ
- 資産買い入れ
① 長短金利操作(イールドカーブカーブ・コントロール)
日銀当座預金内の短期金利
短期金利とは、日銀当座預金内の金利のことを指します。
今回の金融政策決定会合でも、黒田総裁は、日銀当座預金の政策金利残高に–0.1%のマイナス金利を適用することを示しました。
ここで、少し日銀当座預金の解説をします。
日銀当座預金の構造は以下の図1.のとおりになっております。
黒田バズーカにより膨張したお金を抑制するために、日銀当座預金は3層構造をつくっています。
「マイナス金利!!!」と騒がれていますが、実は図1.のように日銀当座預金内のほんの一部にしかマイナス金利は適用されていません。
<関連>【わかりやすく図解】日本銀行の日銀当座預金とマイナス金利の関係性とは?
10年物国債の長期金利
長期金利とは、日本政府が発行する日本国債の10年物国債を指します。
こちらも、引き続きこの金利をゼロ%程度で推移するようにコントロールすると示しました。
そのため、10年物日本国債の金利はかなり低水準で推移しています。
<関連>【95%の国民が知らない】日本政府が発行している国債とは?その仕組みをわかりやすく図解
これらの長短金利を操作して、日本国内の金利を誘導し、日本の経済活動が活性化する方法を、イールドカーブ・コントロールといいます。
② 上限なき国債の買い入れ
さて、黒田総裁は今回の金融政策決定会合でも上記したイールドカーブ・コントロールを行うために「10年物国債を上限なしに買い続ける」ことを示しました。
<関連>【わかりやすく図解】日本銀行が行う買いオペと売りオペとは?
日本政府と日本銀行が同じ方向に進んではじめて、日本政府の経済対策と日本銀行の金融政策の効力が生まれます。
また日本政府と日本銀行は連結会計の貸借対照表で相殺されるため「国債は日本国民の借金」というものではなくなります。
日本銀行は日本政府が行う経済対策のバックアッパーとして金融政策を行うということになります。
<関連>【誰も知らない経済と金融】日本政府と日本銀行の貸借対照表からみるお金の動きとその仕組とは
③ 資産買い入れ
今回の金融政策決定会合でも、改めて国債以外の資産買い入れを継続することを示しました。
ここでの資産とは、以下の2点のことを言います。
- ETFおよびJ-REIT
- CPおよび社債
2020年7月の金融政策決定会合と同様に、ETFおよびJ-REITに関しては
- ETF:年間12兆円
- J-REIT:年間0.18兆円
を買い入れていくことを示しています。
またCPおよび社債に関しても
- CP:約2兆円の残高
- 社債:約3兆円の残高
を維持しながら、2021年3月末までの間にそれぞれ7.5兆円の残高を上限に買い進めていく方針のようです。
<関連>【わかりやすく図解】日本銀行によるETF買い入れとその仕組みとは
まとめ
2020年9月16日(水)、17日(木)に日本銀行が金融政策決定会合を行いました。
- 日本の景気は厳しいが、経済活動再開に伴って持ち直す
- 一方で、企業の設備投資は弱い
- 引き続き大規模な金融緩和は維持
安倍総理から、菅総理に変わりました。
一方で、日本政府と日本銀行は、新型コロナウイルス感染症を受けて、引き続きリーマンショックを超える経済対策と金融政策を行っています。
今あることに感謝し、みんなで前に進んでいきましょう。
あおりんご