どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。
あなたが、企業を細胞レベルまで分析したいのであれば、ROEが分解されたデュポン式を使うことがオススメです。
そこで今回は、分解されたROEであるデュポン式について、わかりやすく図解していきます。
- デュポン式を使うことで細胞レベルまで企業分析できる
- ROEは3つの式に分解できる
- 総資産回転率、売上高純利益率、財務レバレッジの3つ
ROEが分解できるデュポン式とは
ROEの計算式をおさらい
ROEをおさらいしていきましょう。
ROEとは自己資本利益率のことで、図1.ように成り立っています。
そもそもデュポン式とは、デュポン社が経営分析に使っていたフレームワーク
それではデュポン式の解説をしていきます。
デュポン式とは、以下のとおりです。
デュポンとは、アメリカの化学メーカーであるデュポン(Dupont)社のことで、1920年より使っていた企業分析ツールである。
そのためデュポン式とは、ROEを分解してより詳細に企業分析できるフレームワークのことである。
デュポン式:ROEを分解する
それでは、ROEを分解してみましょう。
ROEを分解したデュポン式と言われるものが以下の図2.です。
図2.よりROEはこのように以下の3つに分解できました。
- 総資産回転率
- 売上高利益率
- 財務レバレッジ
それではひとつずつ見ていきましょう。
総資産回転率とは
総資産回転率とは以下のとおりです。
総資産回転率とは、企業がもつ資産すべてがどれだけ売上につながったのかを表す指標のこと。
売上が総資産の何倍にあるか(どれだけ回転しているのか)を表す。
総資産回転率 = 売上高 / 総資産
つまり、貸借対照表と損益計算書で見ていくと次の図のとおりです。
図4.のように、総資産がどれだけ売上に貢献したのかを表しています。
売上高利益率とは
売上高利益率とは以下のとおりです。
売上高利益率とは、売上高に対してどれだけの利益が残ったのかを表す指標のこと。いわゆる利益率と呼ばれるもの。
数値が高いほどよいが、10%以上の売上高利益率があれば業界で優位性をもった企業価値の高い優良企業と見て良い。
売上高利益率 = 当期純利益 / 売上高
つまり次の図のとおりです。
図6.のように、売上からどれだけの利益が残ったのかを表しています。
財務レバレッジとは
最後に財務レバレッジについてです。
財務レバレッジとは以下のとおりです。
財務レバレッジとは、銀行からの借入金や社債発行をてこ(レバレッジ)として利用して、どれだけ負債を有効活用しているのかを表している。
そのため式は以下のとおりとなる。
財務レバレッジ = 総資産 / 自己資本
つまり、次の図のとおりです。
そのため、財務レバレッジを見ればどれだけの借入金をしているのかがわかります。
借入金などを多くすれば貸借対照表の負債項目が増えます。
ROEはROAから成り立っている
ROEはROAから成り立っています。
ROAの式は
ROA = 純利益 / 総資産
でした。
<関連>【企業価値の見抜き方】総資産利益率(ROA)の計算式と求め方とは
つまり、このことからROEはROAと財務レバレッジによって成り立っていることがわかります。
まとめ
今回はROEを分解するデュポン式についてご紹介しました。
- デュポン式を使うことで細胞レベルまで企業分析できる
- ROEは3つの式に分解できる
- 総資産回転率、売上高純利益率、財務レバレッジの3つ
より詳細に企業を分析することで、企業の優位性を見つけ出し、フィリップ・フィッシャーのように成長する企業に投資していきたいですね。
あおりんご