【簡単解説】図で見るわかりやすい日本の国債とMMTの仕組み!!

作成日:2019/5/1(水)

更新日:2019/7/23(火)

 

どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。

 

先日の【初見!】日本の財務諸表から政府の動きを見てみた で、国債の理解ができていませんでした。

 

また最近話題になっていたMMT(現代貨幣理論)については、とりあえず MMT!!!と叫んでおけばいいだろうという安易な考え方ではなく、しっかりと理解したいものです笑

 

MMTはとても国債に関わっていますのでこれも含めて本日は解説していきたいと思います。

 

ぼく経済学部系統はまったく専門外ないなのですが、こういう勉強や学びの小さな積み重ねが将来に大きな複利となって返ってくると信じています。

そしてMMTはとてもおもしろく、興味深い理論でした。

少しでもみなさんに共有できればと思います。

 

※ぼくの理解が行き届いていない場合がございますので、予めご了承くださいませ。

合わせて読みたい!

【財源減少は公債発行量減少が原因!?】日本政府の10年分の財務諸表データから見えてきたもの

 

【知ってた!?】お金の流れと日本銀行

 

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MMTとは

ではまずはじめにMMTについてご説明したいと思います。

今年に入ってアメリカや日本でかなり話題になっています。

MMT.002
図1.

となっています。

では、MMTを詳細にご説明する中で、簡単な用語説明(図2)です。

MMT.003
図2.

そして、みなさんもご存知の通りかと思いますがBSとPLの大まかな形(図3.)を書いておきたいと思います。

MMT.004
図3.

このBS、PLを政府、日銀、民銀にわけて並べます(図4.)。

MMT.005
図4.

このようになりました。

それでは次の章でお金の流通を見ていきましょう。


MMT(現代貨幣理論)の説明

国債発行による世の中へのお金の流通

日本政府がまず図5.のように国債を発行します。

MMT.006
図5.

では国債は誰が買うのでしょうか。

MMT.007
図6.

民間銀行になります。

国債は無リスク資産であり、国から利子がもらえます。

そうなれば、、

MMT.008
図7.

銀行側からすれば、現金で保有しておくよりも、少しでも利息が得られる国債で持っていたほうがお得!となります。

従いまして、民銀が国債を買うことになります。

MMT.009
図8.

では、日銀は何をしているのでしょうか。

日銀は通貨を発行できる権利を銀行の中で唯一もっています。

MMT.010
図9.
MMT.011
図10.

日銀は、民銀がもつ国債を刷ったお金で買います。

これを、、

MMT.012
図11.

買いオペといいます。

日本の金融緩和政策で行われています。

買いオペを行うことにより、民銀がもっていた国債は日銀に移ります。

MMT.013
図12.

民銀は必ず一定以上のお金を日銀に預けないといけないルールがあります。

これを準備預金制度といいます。

MMT.014
図13.

日銀が民銀から購入した国債の代金は、日銀の中にある民銀の当座預金に振り込まれます。

MMT.015
図14.

この時点で、日銀で刷られたお金が民銀に入りますので、世の中にお金が出回ります。

MMT.016
図15.

この一連の流れをまとめますと、、

MMT.017
図16.

ということになります。

このように政府が国債を発行することで、民銀へお金が流れていきます。

民銀は、国債を売って日銀から入ってきたお金をつかって企業への貸出金を増やすことで、より多くの利子を得ようとし、民銀に売上が計上されます(図17.)。

このときに企業は貸出金が増えることで、世の中によりたくさんのお金が流通します。

MMT.018
図17.

政府(親)と日銀(子)のお金の動き

政府と日銀は、企業で言えば親子関係といえます。

MMT.019
図18.

このときの日銀自信が刷ったお金で民銀からの国債を買うことによって得られた利子収益を、通貨発行益といいます。

MMT.020
図19.

そして、通貨発行益はすべて国庫納付金として、政府に納めなければいけません(図20.、21.)。

MMT.021
図20.
MMT.022
図21.

そして、国庫納付金はそのまま政府の税外収入になります(図22.)。

MMT.023
図22.

そこから国債の利息が支払われます(図23.)。

MMT.024
図23.

この国債利息支払い以外に、公共事業のための必要経費も含まれています(図24.)。

MMT.025
図24.

政府としての利益はマイナスですが、それを補うための国債(負債)と国の資産があれば政府のバランスシートは保たれます(図25.)。

MMT.026
図25.

政府が道路建設などの公共事業を増やすことで、それに必要な材料や人件費をビジネスとする人々が儲かります。

結果的に、理論上では経済が活性化されます(図26.)。

MMT.027
図26.

ここで、政府が国債を発行したあとにやってくる償還(借金を返済する日)を迎えればどうすればいいのでしょうか。

そのときは 借換債 という国債を発行し、得られたお金を償還する国債にあてることで解決されます。

4つのポイント

負債の対は資産

ポイントとしては負債の対は資産であることです。

MMT.028
図27.

そんなの当たり前ですよ、という声が聞こえてきそうですが、各報道でも聞こえてくるのは「借金がGDPに対しての200%あります」というニュースです。

しかしながら、政府の負債を減らすということは、資産も減らさない(売らない)といけなくなります(図28.)。

MMT.029
図28.

結果的に、公共事業へのお金が減ることで材料や人件費が抑制され、経済はデフレになります。

自国での通貨発行が可能

自国での通貨発行が可能であるため、自国で国債を買うことができます。

MMT.030
図29.

インフレ

ではこのように思うのではないでしょうか。

MMT.031
図30.

たくさんお金を刷れば、世の中にお金が沢山出回ります。

そうなれば、インフレになります。

MMT.032
図31.

そう、インフレになる、つまり世の中のモノやサービスに対する需要が供給を上回れば経済は活性化されます。

でもお金をたくさん刷ればするほどインフレになりすぎちゃいます(図32.)。

MMT.033
図32.

これを ハイパーインフレ といいます。

そうならないためにはどうすればいいのでしょうか。

税制と富の再分配

お金を刷れば刷るほどに、インフレが加速します。

加速すれば行き過ぎるとそのスピードをコントロールするためのブレーキが必要になります。

そこで必要となってくるブレーキが 税制 です。

MMT.034
図33.

国債発行により、世の中にお金が出回ります。

そこで行き過ぎたインフレを止めるために、税金によって国民からお金を回収します。

もちろん資本主義社会ですので、お金はお金持ちに集まるようになっています。

税金はお金持ちがお金を持ちすぎないように 富の再分配 という役割も持ち合わせています。

MMT.035
図34.

よって、MMTによって理論上は財政破綻はありません。

MMT.036
図35.

湧いてくる疑問

このようにMMTを理解すれば、いろんな疑問が湧き出てきます。

※申し訳ないのですが最初にお伝えしておくと、ぼくもまだこの疑問たちを消化しきれていません。消化できたらブログを更新しようと思います。

東南アジアや南米諸国などの新興国や欧州でも可能なの?

最近は新興国でもイタリアやギリシャ、アルゼンチンなどでデフォルトリスクが高まっています。

では、これらの諸国はMMTによってデフォルトしなくならないのではないでしょうか。

日本の税制

結局、納税義務とは何なのでしょうか。

税金はインフレ抑制や富の再分配という役割をもつことがわかりましたが、これらによって苦しめられているのは結果的に資産をもたない国民ではないでしょうか。

では「経済を活性化させるための金融緩和政策をしながら、経済を沈静化させるための増税をする」とはどういうことなのでしょうか。

まさにアクセルを踏みながら、ブレーキを踏んでいるという表現がぴったりです。

「お金」ってなに

極論ではありますが、目に見えているお金ってなんなのでしょうか。

 

使わなければ消費は生まれません。

数字的にお金を持っている人が今まで以上にお金を使っていただかないと、どれだけ政府や日銀が金融政策を行ったところで経済は今以上に活性化されません。

 

もちろんお金を持っている人もそうですが、ぼくも含めた日本国民ひとりひとりがお金を貯め込むのではなく、使うことによってより一層の成長が生まれるのではないでしょうか。

 

理論上では経済活性においてカンフル剤となるMMTですが、日本国民の根底にあるデフレマインドが一番ボトルネックなのかもしれません。

まとめ

最近話題になったMMTへの理解が深まりました。

結論をいうと「MMTによって理論上では財政破綻はないが、みんながお金を使わないと経済は活性化されないぞ」ということがわかりました。

一方で、「他国は?税金は?お金ってなに?」などさらに湧き出てくる疑問もありました。

それもまた自分の中で落とし込むことができればブログに書いていきたいと思います。

 

また今回のブログ記事はできるだけ短く簡単にMMTを説明するため、もちろん省いている内容はあります。その説明はおいおいそれもまた書いていこうと思います。

 

あおりんご

 

合わせて読みたい!

【財源減少は公債発行量減少が原因!?】日本政府の10年分の財務諸表データから見えてきたもの

 

 

【知ってた!?】お金の流れと日本銀行

 

【地銀が危ない!?】データからみる3つのポイント

 

参考文献

・高橋洋一(2017)『99%の日本人がわかっていない 国債の真実』あさ出版.

日本経済新聞「提唱者・ケルトン氏に聞く インフレを恐れるな/雇用創出で赤字縮小」2019/4/13

・ダイアモンド「財政赤字容認の「現代貨幣理論」を“主流派”がムキになって叩く理由」2019/4/26

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【簡単解説】図で見るわかりやすい日本の国債とMMTの仕組み!!」への4件のフィードバック

  1. あおりんごさん、はじめまして。

    MMTの参考に高橋洋一氏の著書をあげていらっしゃいますが、高橋氏は下記のコラムでMMTを批判しているリフレ派です。

    https://diamond.jp/articles/-/202487?page=2

    リフレ派は日銀の異次元緩和360兆円で、インフレにすることができずに見事に失敗。
    数式があると主張していても空論だった訳です。
    日銀副総裁であったリフレ派の岩田氏は恥ずかしくなってリフレ派をやめてしまいました。

    財務省や経済学主流派は、民間預金を国債が上回ると破綻するからプライマリーバランスが大事という主張です。いわば天動説。

    MMTはデータから生まれたもので、新規国債を発行すると、民間預金が増えるという地動説です。

    日本政府の負債は1970年から152倍になっているにも関わらず、国債金利は下がる一方でマイナスになりました。

    財務省や経済学主流派は民間預金が尽きると財政破綻するという主張を繰り返すばかりで、一向に破綻していないのが現実です。

    政府の負債が152倍になる間にそれを引き受けてマイナス金利にしている民間預金はどこから生まれたのか経済学の主流派は分かっていないのです。

    中野剛志氏、藤井聡氏、三橋貴明氏などが日本におけるMMTの先駆者と呼べます。MMTが認知される前に同様のことをデータから主張していたからです。

    彼らの動画解説もしくは著書を見るとMMTへの理解が進むかと思われます。

    ※中野氏のMMT解説
    https://www.youtube.com/watch?v=LJWGAp144ak

    ※三橋TV

    1. あにき会長さま、コメントありがとうございます!!!

      ご指摘ありがとうございます。
      残念ながらぼくがまだ勉強不足というところもあり、そのあたりの理解が追いついていないというのが現状です。
      大変申し訳ございません。

      現時点でのぼくの理解で、あにき会長さまがおっしゃっている点についていくつかご質問させていただいてもよろしいでしょうか。
      私が理論に沿っていない間違ったご質問であればぜひともご指摘くださいませ!

      1. 政府は国債発行によりお金を循環させてより需要を引き出さなければいけないかと思うのですが、平成に入り3回も消費税を上げていることで供給した世の中に流れている資金を回収しています。
        個人的には消費税増税により平成はインフレではなくデフレになったと結論づけているのですが、あにき会長さまはどうお考えでしょうか。

      2. ぼくはデフレの真っ只中で育った人間ですので、お金を使うことに躊躇があります。将来のため〜とか老後のため〜とかというように、刷り込まれてきました。
        おそらく日本国民のほとんどがお金を使うことに躊躇しているため、ぼくは現在日本はデフレになっているとも考えていますが、いかがでしょうか。

      3. 「日本の負債(国債)が152倍で国債の金利がマイナス」と、ございます。
        1)国債を増やす
        2)それだけ世の中に出回るお金が増える
        3)民間銀行は現金を持っておくよりもちょっとでも金利のある国債をもっておきたいと考える
        4)国債の需要がmaxになる
        5)結果的に国債金利に対して、「金利が下がる⇒世の中からの需要がある」
      というスキームで、国債の金利がゼロからマイナス圏内で推移しているのではない、かと考えています。

      4. あにき会長さまはおそらく問題ないかと存じますが、ぼくは”マイナス金利”と”国債の金利がマイナス”ということばを分けて使わなければいけないかと考えております。
        マイナス金利⇒民間銀行が日銀に預けているお金に対する金利がマイナス
        国債の金利がマイナス(おそらく上記の意)⇒国債の需要がありすぎる
       (念の為に記載しておきます)

      長文となり大変失礼しております。
      ぼくも勉強したいので、もしよろしければご意見頂戴できますと幸いでございます。

      あおりんご

    1. コメント&動画のご紹介、ありがとうございます!!!
      ぜひとも動画を見ていきたいと思います。

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