どうも、あおりんご(@aoringo2016)です。
あなたは名目GDPと実質GDPの違いを理解していますか?
ニュースを読んでいると「名目GDPが〇〇!!!」とか「実質GDPが▲▲!!!」とか、頭がパニックになってしまいませんか。
そこで今回はよく頭がパニックになっていまうGDPについてご紹介したいと思います。
- GDPは名目GDPと実質GDPの2種類ある
- 名目GDPと実質GDPの違いは物価変動
- GDP成長率は一定期間(だいたい前年度比)で考える
経済を知る上で1番大切なGDPとは
GDPとは
それではGDPについて解説していきます。
まずGDPとは、以下のとおりです。
国内総生産(Gross Domestic Product):一定期間内に国内でうまれたモノやサービスの付加価値の合計であり、最終生産物の総額のこと
※原材料はGDPには含まれない
つまり、ぼくたちが消費しているモノやサービスの日本国内全体の値段を足し合わせた額のことです。
そしてGDPは2つ種類にわけられます。
- 名目GDP
- 実質GDP
この2つです。
名目GDPと実質GDPの大きな違いは物価の影響です。
順番に見ていきましょう。
名目GDP(Nominal GDP)
名目GDP(円):単純に、ぼくたちが消費しているモノやサービスの値段を足し合わせた全部の額のこと
なので、日本国内で生まれたそのままの値段と言えます。
実質GDP(Real GDP)
実質GDP(円):物価の影響を差し引いたモノやサービスの値段を足し合わせた全部の額のこと
つまり、名目GDPから物価を差し引けば実質GDPとなります。
名目GDPと実質GDPの1つの大きな違い
名目GDPと実質GDPの1つの大きな違いは物価の影響です。
物価とは、モノの値段で、消費者物価指数(CPI)で表せます。
【関連】【日本の経済指標】消費者物価指数とは?わかりやすく解説
名目GDPと実質GDPの1つ違いの例
では名目GDPと実質GDP違いを、ケーキ屋さんの簡単な例を用いて説明していきましょう。
例えば図2.のように、ケーキを1年間でひとつ120円で10,000個売ったとします。
そうすると、年間の売上は120万円です。
そこで企業で言う売上を経済指標であるGDPに置きかえて考えると、図3.のとおり1年目の名目GDPと実質GDPは同じ120万円となります。
それでは次に2年目です。
2年目はケーキの材料費などが上がったため、ひとつ150円で売ることにしました。
ケーキの評判がよくなり、お店の認知度も上がったため年間で15,000個売れたとします。
2年目のGDPは材料費などが上がったことから、名目GDPは225万円となります。
一方で材料費の高騰(+30円)などの理由で物価が上がった影響を差し引くと実質GDPは180万円となります。
このように、名目GDPと実質GDPは求めます。
これらのことからニュースでGDPを見るときは、名目GDPなのか実質GDPなのかを確認する必要があります。
GDP成長率とは
よくニュースで取り上げられるのはGDP成長率です。
GDP成長率(%):一定期間内に どれだけのGDPが成長したのか という値、景気を見る指標
GDPは日本国内で生まれたモノやサービスの総額でしたので、それが一定期間内(だいたい前年度比)に増えていればGDP成長率はプラス%になります。
一方で減っていればGDP成長率はマイナス%となります。
先程のケーキ屋さんでGDP成長率を考えると、以下のとおりになります。
それぞれのGDP成長率は図5.のとおりになります。
あまり現実的ではない成長率ですね笑
GDPデフレーターとは
物価の影響は消費者物価指数より求めていますが、GDPデフレーターからも求めることができます。
GDPデフレーターに関しては以下の記事を参照ください。
また消費者物価指数とGDPデフレーターの違いは以下の記事でまとめていますので合わせてご覧ください。
まとめ
さて、今回はGDPについてご紹介しました。
ポイントは以下の通りです。
- GDPは名目GDPと実質GDPの2種類ある
- 名目GDPと実質GDPの違いは物価変動
- GDP成長率は一定期間(だいたい前年度比)で考える
あおりんご