【大丈夫??】地銀、低採算先企業への貸出増加

更新日:2019-04-23

どうも、あおりんごです。

 

先日、日銀から金融システムレポートという資料が発表されました。

はじめて読んでみたのですが、100ページを超える資料だったので結構しんどかったです。

 

そこで以下のことがわかりました。

  • 地銀がミドルリスク企業や低採算先企業への貸出が増加
  • 低採算先企業の中で借入依存度の高い企業は赤字が多い

 

 

ミドルリスク企業とは?

低採算先とは?

なんで銀行が低採算先に貸し出しているのか?

 

そういった疑問も一緒に見ていきたいと思います。

銀行の貸出先とは?

銀行の儲けと貸出先

銀行は、みなさんのご存知の通り、だれかのお金を借りてだれかにお金を貸し出しています。

お金を借りるのは、主にぼくたち 個人 です。

そのお金を使って貸し出しているのは、一般的に 企業 です。

 

ぼくたちが銀行にお金を預けておくと、そのリターンとして実は利息がもらえています。

まぁ残念ながら普通預金の場合は 0.001% とかですので、すごい微々たるものですが笑

 

そして、ぼくたち個人から小さい金利で借りたお金を企業に貸し出しています。

もちろん、企業から貸したお金は +α(α: 金利)をつけて返してもらっています。

 

このように、銀行は安い金利でお金を借りて、高い金利で貸して儲けています。

ミドルリスク企業とは

ミドルリスク企業:金融機関にとって相対的に信用リスクの高い企業

金融機関がお金を貸し出すのは、貸し出したお金が返ってくることを前提で貸し出します。

 

しかしながら、銀行側から見て

「あれこの企業、本当に信用して大丈夫かな?お金返してくれるかな?」

と感じれば、信用リスクは高まります。

 

例えば、自分が信用していない友人から

「お金貸して」

と言われたとして、返ってこなさそうな人にお金は貸したくないですよね。

 

というか、お金持っている人はムリにお金を借りる必要もないのですが笑

低採算先とは

低採算先とはいったいなんのことでしょうか。

低採算先:金融機関にとって採算が低い貸出先

のことです。

つまり、銀行などがお金を貸し出しても儲けが少ない企業、ということですね。

先に述べたように、銀行もお金を借りてもらい、そのお金に対する金利を大きくして、儲けがほしい業態です。

ですが、残念ながらこういった企業への貸出が増えているため儲けが少なくなっているようです。

データから見る低採算先の状況

低採算先貸出比率

先日、日銀が発表した「金融システムレポート」によると、低採算先貸出比率がどんどん上がっているとのことです。

 

この比率は、

  1. 中小企業向け貸出の中の低採算先向けの比率
  2. その低採算先のうち、下位グループ:ROAが2年連続で下から数えて25% またはレバレッジが2年連続で上位25%を上回った企業、上位グループ:残り

 

で、求められています。

 

それをデータで確認していきましょう。

表1. 2019年4月発表「金融システムレポート」 P42より

グラフからもわかるように、2010年から下位グループと上位グループの両方が右肩上がりで低採算先貸出比率が上がっていることがわかります。

 

つまり、あまり銀行側にとって儲けの少ない会社への貸し出しのなかでも、さらに儲けていない低ROAの会社への貸出が増えている、ということです。

低採算先の業種

ちなみに、低採算先の業種別グラフがこちらです。

表2. 2019年4月発表「金融システムレポート」 P42より

この表から、不動産業を営む低採算企業への貸出が増えているということがわかります。

低採算先は赤字企業が増加

「金融システムレポート」では、借り入れ依存度の高い企業の財務状況にも踏み込んでいます。

表3. 2019年4月発表「金融システムレポート」 P44より

赤字の割合は、借入依存度の高い企業のうち、営業利益がマイナスの企業の割合です。

またレバレッジは、全期間のレバレッジ比率(借入金 / 総資産)の中央値を基準とし、各年度のレバレッジ比率に応じて2グループに分けられています。

 

これらから、以前よりもレバレッジを利かしながら信用度の低い中小企業が金融機関からお金を借り入れていることがわかります。

こういった背景の考察

以前のブログ記事で

 

 

の2つを書いたことがあります。

そして、こういった背景には現在の政策に原因があると考えています。

現在、歴史的に見ても類を見ない金融緩和が行われているなかで、地銀の売上が上がっていないことがわかります。

つまり、

 

  1. 金融緩和政策により、お金はじゃぶじゃぶ
  2. マイナス金利政策により、日銀に預けるとお金をとられる
  3. 銀行は儲かっていない
  4. 儲けるために、信用リスクの低い顧客でもお金を貸さざるをえない

 

という状況がおこっています。

 

ぼくの友人からも「地銀はなかなかしんどい状況が続いている」と聞いたことがありますが、地銀の売上低下もデータで確認できているのでかなり深刻なことになっている可能性があります。

 

赤字企業に貸し出したお金が返ってくる保証は小さくなります。

従いまして水面下では、貸したお金が返ってこなくなり、金融システムのショートが起きる可能性が上昇しているということも考えられます。

まとめ

以上のことから、

  • 地銀がミドルリスク企業や低採算先への貸出が増加
  • 低採算先企業の中で借入依存度の高い企業は赤字が多い

ということがわかりました。

またその背景には、日本政府の金融緩和がありました。

 

一方で、地銀による低採算先企業への貸し出し増加により、また赤字企業への貸し出しにより、返ってくるはずのお金が返ってこなくなる可能性が上がっています。

 

金融政策によって大きく株価が上がったことは間違いありませんが、一方でそれの歪が起きている可能性もあります。

常に現状に目を向けながら投資を行っていきたいです。

参考文献

2019年4月【金融システムレポート】日銀より

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