PV(企業価値)1

【投資判断に役立つモノサシ】企業価値のわかりやすい解説

投稿日:2019/5/15

更新日:2019/5/22

 

どうも、あおりんごです。

 

前回の【投資判断を測るためのモノサシ】現在価値とディスカウントレートの解説 では、10年後の100万円を現在価値に計算すればどれくらいになるか、という形で将来価値を現在価値で考える解説をしました。

 

では同じように企業で考えて、企業の将来価値を現在の企業価値に置き換えてみればどういった計算になるのでしょうか。

今回は企業価値の計算についてご紹介したいと思います。

 

合わせて読みたい!

【投資判断を測るためのモノサシ】PERの解説

【投資判断を測るためのモノサシ】PBRの解説

企業価値とは

企業価値とは、本来企業が持つであろう価値を計算するものです。

 

ここで疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

「毎日、株価つけているのは企業の値段ではないの??」

 

そのとおりです。

市場価値は、株式市場などでつけられる値段(株価)です。

 

しかしながらその市場価値は、企業価値よりも何倍で評価されているか、という考え方をします。

よって PERPBR は収益性や資産性を考えたうえで、 市場価値と企業価値をつなぐ架け橋 となっています。

 

ではその本来の企業価値の計算はどのようになるのでしょうか。

 

企業価値の計算

企業価値の計算は、現在価値で計算したように将来にどれくらいのキャッシュが生まれるのかを前提として考えます。

 

基本的に企業は利益を生まなければ、潰れてしまう可能性が出てきます。

利益は企業の生命源 です。

 

キャッシュを生む前提で、将来の価値から現在価値を求めていきます。

式は、現在価値を求める方法で用いた以下の計算式を利用します。

現在価値とディスカウントレート016
図1. 企業価値の計算

ここにひとつのファクターを加えます。

 ” g  ” :キャッシュが毎年成長(Growth)する

これを加えます。

 

これらをもとに、1年目のPV(現在価値)はどうなるでしょうか。

PV(企業価値)2
図2. 企業価値の計算

となります。

 

次に、2年目の計算式です。

PV(企業価値)3
図3. 企業価値の計算

ここで、キャッシュフローが1年目よりも成長していますので ” g ”  のファクターを加えます。

 

そしてこの式が続けば数年間のPVはどのようになるのでしょうか。

PV(企業価値)4
図4. 企業価値の計算

と続きます。

これは等比数列の和となります。

 

この式に両辺 1+g/1+r をかけてから引くと、以下のようになります。

PV(企業価値)5
図5. 企業価値の計算

となります。

 

これで企業価値が計算できるようになりました。

 

企業価値の計算式の解説

上記からの計算より、企業価値を計算するための式が生まれました。

とてもスッキリした数学らしい式ですね笑

企業価値の計算のために必要なファクターは以下のとおりです。

PV(企業価値)1
図6. 各ファクターの意味

つまり、

  • ” c “:事業の収益力
  • ” r “:キャッシュフローの安定性
  • ” g “:キャッシュフローの成長性

といえます。

 

ことばでいうと、

 

「キャッシュを生み出す力が大きくなり、成長性を考えた上でキャッシュを失うリスクが小さくなれば、企業価値は増大する。」

 

ことになります。

 

また、企業(企業だけでなく人の人生においても同じことがいえますが)を継続させるための運営は、とてもキャッシュへの理解が大切、ということがわかります。

 

つまり、キャッシュを生み出す力、稼ぐ力が企業にはあるのか、という点が、長期的な投資(ここでは5~10年スパン)をするために必要な視点ではないでしょうか。

 

計算式を利用するときの注意点

注意点というか当たり前のことなのですが、これらは良くも悪くも 理論上 です。

ですので計算できたからといって株式投資で儲かるわけでもありません。

 

ただ個人的には、何か基軸となる考え方があれば投資への理解は少しでも深まるのではないか、と考えています。

 

まとめ

今回は、企業価値の計算についてご紹介しました。

ぼくも最初は理解するのがとても大変でした。

式は簡単なのに、なんでこうなるの?と疑問に思うことが多かったです。

すぐには理解ができないかもしれませんが、慣れていけば「あ、こんなことか!」というように理解が深まります。

 

ちなみにこういった計算式は企業がM&Aを行うときに実際に使われている計算式です。

 

投資家が企業の株を持つということは、企業の一部を持つことに等しいです。

ぜひとも投資に生かしていきたいものです。

 

あおりんご

 

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